第一章
[2]次話
超能力赤ちゃん
とある漫画を読んでだ、若い漫画家の佐藤洋平は言った、細面で小さな細い目を持ち黒髪はショートである。一七〇程の背で痩せている。
「九人のサイボーグですか」
「それ永遠の名作ですよ」
担当編集者の加藤徹、岩の様な顔で眼鏡をかけた中年男の彼が応えた、黒髪を右で分けていて大柄で筋肉質である。二人は今佐藤の自宅兼職場にいる。
「もう」
「そうですよね」
「キャラが個性的ですし」
「それぞれが、僕としては」
佐藤は加藤に話した。
「赤ちゃんが特にです」
「気に入りました？」
「印象に残っています」
仕事が終わって昔の漫画を一緒に読んで学びつつ言った。
「本当に」
「そう、赤ちゃんは何も出来ないですね」
「全くの無力ですね」
「それで可愛いですね」
「はい、ですが」
そうしたキャラがというのだ。
「サイボーグで頭脳明晰」
「ギャップが凄いですね」
「そうしたキャラを生み出すことが」
「この人の凄さです」
「まさに巨匠ですね」
「漫画界の巨人です」
「そうですね、そして」
佐藤は別の漫画も出して話した、どの漫画も勉強の為に加藤が持って来たもので二人で一緒に読んでいる。
「こっちのサングラスをかけて」
「超能力を使う赤ちゃんですね」
「その赤ちゃんが主人公の」
「やはり巨匠の人が描いたもので」
「こっちの作品もです」
「面白いですね」
「赤ちゃんが超能力を使って色々なことをする」
そうした展開がというのだ。
「いいですね、赤ちゃんを出すのも」
「一つのやり方です」
「そうですね、赤ちゃんは可愛いですし」
「何も出来ない無力な存在でも」
「何かプラスすればいいですね」
「そうです、ですから先生も」
加藤は笑顔で話した。
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