第一章
[2]次話
憧れのお姉さんと
中学生の真島慎吾は年上趣味である、黒髪を真ん中で分け濃い長い眉がある威勢のいい感じの顔でいつも言っていた。テニス部に所属していて背は高い方だ。
「俺のはじめてはお隣の美幸さんだ」
「おい、美幸さんって言ったら」
幼稚園の頃からの付き合いである友人で同じテニス部に所属している菊竹厚哉眼鏡をかけたやや小柄で黒髪を短くしている穏やかな顔の彼は言った。
「十歳上だろ」
「俺達よりもな」
「そんな人とか」
「いいだろ」
「あの人彼氏いなかったか?」
「いや、いなかったらな」
それならというのだ。
「告白してな」
「はじめてか」
「付き合うならな」
欲に満ちた目で話した、付き合うイコールそれだった。
「もうな」
「年上の人か」
「憧れのな」
「そんなに年上がいいならな」
菊竹は真島にそれならと告げた。
「もうな」
「もう?」
「校長先生どうだよ」
自分達の通う学校のというのだ。
「あの人も年上だぞ」
「結婚してるだろ」
真顔でだ、真島は言い返した。
「五十代でもきれいな人だけれどな」
「何でも通っていた大学のミスコン優勝したらしいしな」
「そうだけれどな」
「人妻さんはか」
「ああ、実は俺の親戚で汚嫁の話作ってネットに投稿してる人がいてな」
それでというのだ。
「その人の話がシビアでな」
「間男とどうなったか、か」
「離婚と科慰謝とかな」
「生々しいか」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「そういうの読んでるとな」
「フィクションでも怖いな」
「人妻さんはいいよ」
「彼氏さんいてもだな」
「そうした年上の人とな」
是非にというのだ。
「告白してな」
「はじめてはか」
「そうしたいな」
こんなことを言うのだった、だが。
そのお隣のお姉さんについてだ、真島は菊竹に対して昼の給食の時が終わって昼休みゆっくりしている時に言った。
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