暁 〜小説投稿サイト〜
ゴリラの捕まえ方
第一章

[2]次話
                ゴリラの捕まえ方
 八条動物園、神戸のマンモス学園八条学園の敷地内にあるその動物園の中で事件が起こった。ゴリラが一匹脱走したのだ。 
 その放送を聞いてだ、親と共に動物園に来ていた小山田健は驚いて叫んだ。
「大変だ、暴れ回るよ」
「いや、絶対にないから」
 たまたま隣にいた学園の高等部の生徒マリア=ゴンモタンザニアから留学してきている背の高い黒人の髪の毛の長い彼女は素っ気なく答えた、平日に来ているのでラフなブラウスとスラックス姿である。
「ゴリラだと」
「えっ、ゴリラだよ」 
 健はそのマリアに言った。
「凄く狂暴なんだよ」
「全然狂暴じゃないから」 
 マリアは落ち着いた声で答えた。
「たまたま逃げただけよ、何でもないわよ」
「暴れて人襲って食べたりしない?」
「絶対にしないわよ」
 やはり落ち着いた返事だった。
「怖がらなくていいから」
「そうなの」
「そう、すぐに自分のお家に戻るわよ」
 ゴリラのコーナーにというのだ。
「だから安心しなさい」
「本当の本当?」
「嘘吐いたら甲子園の一塁側で巨人の帽子被るわ」
「お姉さん自殺するんだね」
「それ位ないわよ、ちなみに私ロッテファンだから」
「三十三対四忘れないよ」
「あんたその頃絶対に生まれてないでしょ」
 そんなやり取りをした、そう話していると前にその脱走したゴリラが来たが周りをしきりに見回し不安そうだった、そのゴリラのところにだ。
 動物園の人達が来た、そのうえでゴリラに優しく声をかけた。
[2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ