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新オズのブリキの樵
第一幕その二

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「ちゃんと用意しているよ」
「食堂もシェフの人もいてくれてね」
「ベッドもお風呂もね」
「しっかりあるよ」
「全てがブリキだけれど」
「ちゃんと羽毛や木綿で柔らかくしているからね」
「楽しみです」 
 ジョージは二人の言葉を聞いて笑顔で応えました。
「一体どんな食堂か」
「お風呂はどうなのかしら」
 恵梨香はこちらに興味を持ちました。
「一体」
「ブリキのお風呂ね、楽しみね」
 ナターシャもそちらに今日もを持っています。
「どんな場所か」
「ブリキのベッドってどんなのだろう」
 神宝はベッドについて思いました。
「はじめて聞いたよ」
「羽毛や木綿があるっていうけれど」
 カルロスはそれでもと言いました。
「どんなのか楽しみだね」
「そうだね、じゃあお食事やお風呂の時間になったら入ろう」
 ジョージは四人に言いました。
「そうしよう」
「ええ、皆でね」
「そうしましょう」
「食べてお風呂に入って寝て」
「実際に確かめよう」
「そうしてくれると嬉しいよ、では楽しんでね」
 樵は五人に笑顔で言いました。そうしてです。
 五人にまずは食堂に案内しました、ブリキの宮殿の中にあってそこでは立派なテーブルや椅子が全てブリキであってです。
 壁も床も窓もです、全てがブリキ製で窓には透明のガラスがあってです。
 椅子には木綿の黄色即ちウィンキーの色のクッションがあって絹のカーテンは黄色です。その銀と黄色の世界の中で、です。
 五人はお昼を振る舞ってもらいました、そのメニューはといいますと。
「ハンバーガーにサラダ、コーンポタージュに林檎にアップルジュースです」
「いいですね」
「物凄く美味しそうです」
「ハンバーガーもサラダも」
「ポタージュも林檎も」
「それにジュースも」
 五人は自分達の前に出された料理を見て笑顔になって言いました。
「今から頂きます」
「ブリキの宮殿の中でこんなものが食べられるなんて」
「このことも不思議です」
「オズの国ならではですね」
「本当に」
「そうだよね、実はね」
 樵はかかしと一緒に同席しています、勿論二人は食べないのでその前にお口にするものは全くありません。
「ドロシーもこの前来てね」
「ライスプティングを食べたんだよ」
 かかしも言います。
「イギリスからアメリカにも伝わったね」
「あのお料理をね」
「何かです」
 ジョージは二人の言葉を聞いて言いました。
「元々アメリカはイギリスの植民地でして」
「イギリス料理を食べていたね」
「最初は」
「はい、ですが独立しまして」
 そのイギリスからです。
「別の国になってからお料理も」
「変わったね」
「イギリス独自のものになったね」
「はい」
 そうなったというのです。
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