暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第3章 高校3年生
わかば園と両親の死の真相 @
[8/8]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
だからその方がいい」 

 せっかくの楽しいデートで迷子になっている場合じゃないので、彼の方が会いに来てくれるのは嬉しい。

『分かった。じゃあ、土曜日の午後からでいいかな? 寮の前まで迎えに行くよ』

「うん。――あ、そうだ。純也さん、あのね、次回作はわたしが育った施設を舞台にして書くつもりなの。でね、今年の冬休みは取材も兼ねて、施設で過ごすことにしたの。両親がどうして死んだのかも、園長先生から話を聞くつもり」

 このことは、前にあしながおじさん≠ヨの手紙にも書いたことだけれど、純也さんはどんな反応をするんだろう?

『…………そっか。でももう決めたことなんだよね? じゃあ、気をつけて行っといで。……そういえば、ご両親が亡くなったのって愛美ちゃんがまだ物心つく前だって言ってたよね?』

「えっ? うん……そうだけど」

『それってもしかしたら、十六年前の十月じゃないかな。……違ってたらごめんだけど』

「…………え?」

 唐突に純也さんからもたらされた情報に、愛美は驚きを隠せなかった。どうして彼が、そこまで詳しく知っているんだろう?
 彼は、聡美園長から愛美の両親の死について何か聞かされているんだろうか――?
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ