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だからってなんだよー 私は負けない
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 8月になると、先生が、セブンイレブンに時間を決めて持ち込んで、中に保冷剤を入れて保障は無いけど何とかクール便で送れるようヤマトと交渉してくれたのだ。それに、レストランからは簡単な脱気の器械を送ってきてくれていた。だから、それまでの湿らせたキッチンダオルは半分に減らせてしっとりと保たれるのだ。そこに、保冷剤を一緒に梱包するようにしていた。手間がかかって利益は減るのだけど、1ト月半ぐらいと思っていたので、長い目で見れば多少でも儲けが残ればいいと考えていたのだ。

 私は決意を新たにしていた。この事業? を続けて行くんだと。そして、気にしていたのが、先生が言っていた山の採集権。確かに、このまま採り続ける訳にはいかないと考えていた。

 私 貞操観念がそれほど強く無いのかも知れない。お母さんだって、あんな風なんだから・・・と、その日、学校の制服で庄爺を訪ねていた。

「庄爺 あのね お願いというか 交渉があるんだけど」

「なんだい? それっ 夏の制服か? 学校に行ってきたのか?」

「うん じゃぁないけど・・・あのね 山のね 樹とか葉っぱ、植物の採集する権利を私に譲ってください」

「ふっ 採集権? まぁ 自由に採らせてくださいってことか?」

「うん そう 私 採ってきてお金に替えたいの」

「ふ〜ん そんなことができるのか?」

「まぁ 少しにしかなんないけどね でも 私のお小遣い程度」

「ほったらかしにしている山だから 構わんがー 交渉と言うからには・・・見返りはあるんか?」

「・・・お母さんには 黙っててほしいんだけど・・・私 ここで 服を脱ぎます 庄爺だって まだ 性欲ってあるでしょ 私で良ければ・・・だからー それが見返りってことで・・・ だけど、見るだけ 触ってきたら 嫌! それと、今回限りネ」私は、覚悟してきたのだ。

「ふむー 1度切り・・・ だけか?」

「私 生まれて初めてなの そんな姿 男の人に見せるのって それだけの値打ちあるでしょ」

「なるほどなぁー すぐりちゃんは 自分を晒してでも その採集権っていうのを手に入れたい訳だ まぁ いいかもな どっちみち わしで無くても、誰かがいずれ拝ましてもらう訳だから こんな爺でも役に立つんだったら、それでもいいかぁー」

「交渉成立! だったら、ここに書いて 一切の採集の権利を愛崎すぐりに託しますって」

「おぉー おー しっかりしちょるのー」と、たどたどしい字で書いてくれて

「うん これでいい でも 絶対に お母さんには内緒だよ」

「わかった でも こんなことをしなくても ワシがくたばったら 紗栄子親子に相続しますって 遺言に書いてあるがなー」

「・・・ まだ 長生きするんでしょ お母さんだってー・・・お世話
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