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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第4話  爆発魔法の使い手
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と、大きな声で喚き散らした。
 その声に賛同する多くの声。大体、全体の八割ぐらいの連中が、花神の姿が見えていないらしい。

 ……魔法学院の生徒と言う割には、見鬼の才に恵まれていない落ちこぼれが多いな。
 こんな連中では、敵の放った、実体の薄い使い魔からの攻撃を認知する事が出来ないから、あっと言う間に死者の列に並ぶ事になる。

 悪い事は言わないから、さっさと別の道を探した方が良いと俺は思うけどね。

「いえ、シノブくんとミス・ヴァリエールの言っている事は真実ですよ、ミスタ・スゥード。
 私の目にも、彼の手の平に腰掛けた小さな羽を持った少女の姿が見えます」

 コルベール先生がそう、俺とルイズの言葉を肯定してくれる。
 成るほどね。流石に魔法学院と言う、魔法を教える学校で教師をしているだけの事は有りますね。アストラル体をちゃんと視認出来る能力を持っていると言う事ですから、コルベール先生も。

 そして更に、

「残念だけど、あたしにも見えているわよ、ピエール」

 キュルケも俺達の言葉をコルベール先生と同じように肯定してくれた。
 その言葉に同意するかのように、我が主の蒼き少女もコクリとひとつ首肯いて見せる。
 もっとも、彼女らは先ほどノームの姿を視認していますから、花神の姿を視認出来たとしても不思議では有りません。

 但し……。

「あんたの魔法の才能が低いから見えないんじゃないの?」

 キュルケがそうかなり挑発的な言葉を続けたのですが。

 ……って言うか、確かに、俺としてもその意見には賛同しますが、同時に、もっと言い方と言うモノが有るとも思うのですが。
 それに、そもそも、俺は魔法の才能を知る方法とは一言も言ってないはずなんですがね。

「あ、誤解しないで下さい。この花神が見える事によって証明されるのは、見鬼の才と言う召喚士に必要な才能の事で有って、魔法の才能の事では有りません」

 そう言って、場を鎮静化させようとするのですが……。
 但し、見鬼の才も持っていない魔法使いが大成する事は非常に難しいので、先ほども感じたのですが、さっさと別の道を探した方が良いとは思いますよ。
 俺自身はね。

 それも、生命を失う前に。

「どうです、ヴァリエール嬢。彼女、花神の主人に成って見る心算は有りませんか?」

 しかし……。これでようやく、俺の意図したトコロまで話しを持って来る事が出来たと言う事でも有ります。
 そう。俺は最初から彼女、ルイズと呼ばれている少女に使い魔を召喚してやる為に、わざわざ妖精を召喚して見せたのですから。

「え? わたしがその子の主人に?」

 ルイズが驚いたように聞き返して来る。

 そもそも、この使い魔召喚の儀式は危険過ぎます。俺から
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