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第三話 再会
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「バカアスナーー!!」
シュウの叫び声と共にアスナの頭目掛けて拳骨が振り下ろされる。そして良い音がフロアに広がる。
「痛った!いきなり何するのよ!!」
「うるせえ!!俺がどれだけ心配したと思ってやがるんだ!!」
「そ、そんなの修也お兄ちゃんには関係ないじゃない!!」
その言葉にシュウはキレた・・・
「関係ないだと?アスナ。今関係ないって言ったのか?良いかアスナ!!俺は確かにチャラチャラした変人かもしれねえ!けどな!!妹の心配をしない兄が何処に居るってんだ!!ああっ!?」
アスナも普段見せたこと無い真剣な修也の表情を見て、息を呑む。
そしてシュウはアスナを抱き締める。そしてアスナも自分を此処まで思ってくれている事を実感し始め、涙を流す。この時アスナの画面には【倫理コード】を解除していなかったため、如何わしい行動を取り締まるための【ハラスメントコード】が表示されていたが、アスナはゆっくりと問題ないと言う『NO』のボタンを押す。
「本当に世話のやける妹だよ・・・お前は」
「ゴメン・・・なさい、修也お兄ちゃん」
素直に謝ったアスナをシュウは一旦離すと頭を撫でる。
「まあ・・・お前が生きているって事は分かったし。これで一安心だな。俺のアドレスだけは教えておくからよ。後は自分の好きにして良いぜ。ギルドに入るも良し。ソロも良し。自分で良く考えるんだな」
「お兄ちゃんは・・・どうするの?」
「ビーターの俺が居ちゃ、アスナに迷惑が掛かるだろう?俺はしばらくキリトと同様にソロをやってるさ。でも何か困った時は何時でも呼んで良いからな?アスナ」
「うん・・・」
アスナは少し寂びそうな表情を浮べていたので、シュウは少しからかいをかける。
「やっとちゃんと話してくれたな、お兄ちゃんは嬉しいぜ」
「なっ!?もう、本当に調子が良いんだから・・・」
アスナは頬を膨らませながら、明後日の方を向く。しかしその顔には笑顔が混じっているようにシュウは見えたみたいだった。
「アスナ・・・。このチャンスを絶対にモノしろよ?じゃあ、あばよ」
「えっ!?」
シュウはそれだけを言い残し、その場から消え去った。
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