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第二話 初友人
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の牙を喰らったら不味いって事くらいだな。まずは俺が相手の攻撃パターン読む、キリトは一旦下がっておいてくれ」
「分かった。無理するなよ?」
そう言うとキリトは一旦下がった。それを確認したシュウは主を挑発し始める。
「Come on!!(来いよ!!)」
シュウの挑発に煽られたかのように主はシュウに向かって突進を放つ。シュウはそれを跳び箱の要領でまたごす。
「ハッハ!!」
そして直ぐに主を見るとUターンして戻ってきた。それも同様に避ける。
(どうやらこいつは急に曲がる事が出来るのか・・・しかし攻撃パターンは普通のフレンジーボアと変わらないな。なら!!)
シュウはキリトを呼びつけ作戦の内容を伝える。そして再び挑発をかける。
「Hey!C’mon,wimp!!(来いよ!ノロマ!!)」
また挑発された事にキレたのか再びシュウに突進してくる。シュウはリベリオンを消すと三つの棍が一つの輪で繋がった独特のヌンチャクを持った。
これこそ、シュウの新しい武器・・・【ケルベロス】だ。攻撃力はリベリオンより劣るが、スピードはずば抜けていた。
シュウはその場で高くジャンプし、ケルベロスの輪の部分を持ち、体を回転させて威力をつける。そしてその着地点に丁度主が通ると・・・
「Chew on this!!(これでも喰らえ)!!」
勢いを付けたケルベロスを頭部に直撃させる。脳天に直撃を受けた主は牙が容易く折れ、地面に陥没した。
このスキルは【ウィンドミル】と呼ばれ、回転を付けた勢いを相手にぶつけるシンプルなスキルだが、威力はお墨付きだ。
それを見たシュウはリベリオンに持ち替え、再び高く飛び上がるが今回はキリトも飛んでいた。
「喰らえぇぇぇ!!!」
「Be gone!!!(失せろ)!!!」
キリトは長剣を突き刺し、シュウは落下の勢いを乗せたジャンプ斬りを頭に直撃させた。主は悲鳴を上げた後、ガラスが割れるように居なくなった。
「やったな!キリト!」
「ああ!クエスト達成だぜ!!」
シュウとキリトはパンと手と手を弾きあった。
そしてクエストの報告を終えると二人に報酬が行き届いた。二人でやったので山分けらしいがこのクエストで二人の絆は強まっただろう。
「キリト。俺のアドレスを渡しておくぜ。何かあったら俺を呼んでくれ!!」
「良いのか?シュウ」
「当ったり前だ!俺とお前はもうダチ・・・そうだろう?」
「ああ!そうだな!俺も渡しておくよ。またよろしくな?シュウ」
「おう!じゃあこれで一旦解散だな」
こうしてシュウは一人の友人を作り、充実した日を過ごす事が出来たのだった。
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