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秋になって日曜日にお昼ご飯にとイワナを獲り行こうといつもの場所に来ていた。今日は、快調でもう4匹捕まえていたのだ。
下から あの先生が登って来る姿が見えて
「こんにちわ 何しに来たの?」
「そーだね 秋になったので いろいろと葉っぱも色づいてきているから、どんなかなって・・・」
「あのさー 今は 熊も動き廻ってるし マムシも居るんだよー 危ないよー」
「そうかぁー 熊ねぇー」
「そーだよ この辺りは熊が平気で家の軒先でも出るからね それに、ここは冬眠しないみたい 怖いよー 奥に行くのは止めときなよー そうだ 今日はイワナが捕れたから、焼いて食べさせてあげるよー この前 約束したよねー 薪で焼くからおいしいよー うちにきなよー」
「はっ うまそーだな」
「うん おいしいよー そーしなよ」
と、先生を案内しながら、うちに連れて行って、私は早速 竈に小枝を入れて火をおこし始めていた。
「ふふっ 珍しいでしょー? ウチではご飯以外はたいがい この竈で調理するんだぁー 庭木の切ったの 近所からも貰ってきてくべるの 光熱費の節約なんだぁー」
「はぁ なるほどね」
私は、魚のぬめりを洗って、鉄串に刺して、竈の周りに立てていった。
「ふ〜ん 慣れているね」
「ん まぁー いつも やってるから 鉄串だと 中から火が通るからふっくらと仕上がるんだよー」
「なるほどなぁー すぐりちゃんてさー 僕の知らないこと教えてくれるよねー」
「そんな たいしたことないよー 普段 当たり前のことだけだよー」
魚を焼いている間、先生はじろじろと家の中を見回していて
「先生! あんまり 見回さないでよー ボロ家でしょ」
「う まぁ かなり 風格あるなぁーって」
「そう でも 越してきた時には お父さんがあちこち直したらしいんだよー お風呂なんかも 最初は五右衛門風呂でね 灯油のお風呂にやり替えたの だからシャワーも使えるし、洗面所もお湯が出るようになったって お母さんに聞いた」
「五右衛門風呂?」
「知らないのぉー 石川五右衛門が窯茹でにされたようなのが お風呂になったようもの だから、その時は薪で沸かしてたのよ らしい」
「はっ はぁー」
「まぁ いいやー ほらっ 焼けたよ」と、私がかぶりつくのを見せて
「うっ うまい! あっ あつぅー」と、「ふうふう」と言いながらしながらほおばっていて、2匹目も・・・
「あっ うまかったんだけど これっ おかずじゃぁなかったのか?」
「いいの 先生が喜んでくれたんなら」
「そうか じゃぁ 今度 なんか お返しするよー」
「そんなの いいの! 先生がここは良いとこだって思ってくれた
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