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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
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遠くで音がすると我が兵が薙ぎ倒されるのだッ!! あんな凄い魔法は見たことないわッ!!」
負傷したゴダセン議員は「門」の守備をしていた。
しかし、「門」を潜り抜けた九七式中戦車、九五式軽戦車を先頭にした特地派遣部隊の攻撃で「門」があるアルヌスの丘は奪われた。
ゴダセン議員は援軍の到着を待ってからアルヌスの丘に突撃をしたが、陣地構築していた派遣師団の攻撃を受けて壊滅したのだ。
辛くもゴダセン議員は軽傷で戦場を離脱する事が出来た。
「戦いあるのみだッ!! 兵が足りぬなら属国の兵を根こそぎかき集めればよいッ!!」
軍人ながら議員をしている者が叫ぶ。
「連中が素直に従うものかッ!! ゴダセン議員の二の舞になるぞッ!!」
「引っ込め戦馬鹿ッ!!」
「なにをッ!!」
議員通しが喧嘩を始めるが、それを制するようにモルト皇帝が立ち上がる。
立ち上がったモルト皇帝に、喧嘩を始めた議員達は手を止めた。
「余はこのまま座視する事は望まん。ならば戦うしかあるまい。諸国に使節を派遣し援軍を求めるのだ。ファルマート大陸侵略を企む異世界の賊徒を撃退するためにッ!!」
モルト皇帝の言葉に議員達は何も言わない。
「我等は連合諸王国軍(コドゥ・リノ・グワバン)を糾合し、アルヌスの丘を奪い返すのだッ!!」
「……陛下、アルヌスの丘は人馬の躯で埋まりましょうぞ?」
モルト皇帝の決定に、カーゼル侯爵は顔をしかめた。
アルヌスの丘付近には帝国が召集した連合諸王国軍が勢揃いしていた。
集まった連合諸王国軍は約二十一ヵ国ほどであり兵力は約二十万であった。
それを小さな丘から見ている王がいた。
「連合諸王国軍か……」
「さてデュラン殿、どのように攻めますかな?」
「リィグゥ公」
エルベ藩王デュランにリィグゥ公国のリィグゥ公が声をかけた。
「アルヌスに先発した帝国軍によると異世界の兵は穴や溝を掘って籠っている様子。此ほどの軍をもってすれば鎧袖一触、戦いにもなりますまい」
「そうですな……(そのような敵、帝国軍なら簡単に打ち破れるだろう……)」
デュランはそう思った。
『なぜモルト皇帝は連合諸王国軍など呼集したのか?』
しかしデュランに答えは出なかった。
「リィグゥ公、戦いに油断は禁物ですぞ」
「ハハ、貴公も歳に似合わず神経が細かい。敵はせいぜい一万、此方は二十一ヵ国二十万を号する我等が合流すれば自ずと勝敗は決しましょうぞ」
リィグゥ公はそう言って頭に兜を装着する。
「それではまた後で」
「それでは」
リィグゥ公はそう言って去って行った。
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