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コルネットの響き
第二章

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「貴方達もそうでしょ」
「はい、確かに」
「そう言われますと」
 二人も否定しなかった。
「出来る限り出てますけれど」
「それでも」
「そうよ、だからね」
 それでというのだ。
「誰でもあるから」
「こうしたことは」
「それで、ですか」
「驚くことじゃないわ、まあ今日はそうした事情でね」
 二人に冷静なまま話した。
「部活やっていってね」
「わかりました」
「やらせてもらいます」 
 二人もそれならと頷いてだった。
 部活で練習に励んだ、そして翌日だった。
 この日は朝練がなくて夕方から部活に出たが。
「ああ、聴こえるな」
「そうだな」
 二人は部活が行われる音楽室に向かいつつ笑顔で話した。
「コルネットの音がな」
「橋口先輩だな」
「今日はおられるな」
「そうだな」
「この音聴くとな」
 寿は隣にいる橋口に笑顔で話した。
「部活に出る、これからだってな」
「思うよな」
「そうなんだよな」
「俺もだよ、しかもよく練習してるから」
 原田も言った。
「上手だよな」
「そうだよな」
「そのこともな」
 実にというのだった。
「いいよな」
「そうだな、じゃあな」
「ああ、今からな」
「部活出てな」
「今日も頑張ろうな」
「そうしような」
 二人で笑顔で話してだった。 
 音楽室に入った、すると茶色の長い髪の毛を後ろで束ねた面長で釣り目のすらりとした長身の少女がいてだった。
 笑顔でだ、二人に言ってきた。その手にはコルネットがある。この少女こそその橋口暁美である。
「こんにちは、今日も頑張りましょう」
「宜しくお願いします」
「今日も頑張りましょう」
 二人は暁美に笑顔で応えてだった。
 自分達の楽器の準備をした、そのうえで自主練をはじめた。そうして部活がはじまると皆で練習に熱中したのだった。


コルネットの響き   完


                    2024・11・13
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