宙への港の電人
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産の報告に来たら丁度貴様がスーパー1とやり合っていたんじゃ。どうも最高も土産になったみたいだの」
「うむ、その通りじゃ」
魔神提督はにやりと笑った。そしてスーパー1に向き直った。
「さあそうする、スーパー1よ。貴様が手を出せばこの子供達の命は無いぞ」
「くっ・・・・・・」
スーパー1は怯んだ。子供達を犠牲には出来なかった。それが出来る程彼は冷酷ではなかった。否、彼の心はあまりにも優し過ぎた。
スーパー1は構えを解いた。戦闘員達に両腕を拘束される。その後ろでは滝が手を上げていた。
荒野でスーパー1は変身を解かれていた。そして沖一也の姿に戻っていた。
沖は十字架に縛り付けられていた。その足下には木が堆く積まれている。
「どうだ、十字架の気分は」
磁石団長は得意げに尋ねる。だがそれに沖は答えようとしない。
「答えぬか。まあ良い。どのみち貴様等はもうすぐ処刑だ」
一体の怪人が出て来た。ゲルショッカーの火吹き怪人ムカデタイガーだ。
「この怪人が貴様の処刑を執り行なう。焼け死にあの世で我等の作戦が成就するのを見届けるがいい」
それに対しても答えようとしない。口をつぐんだままである。
「口を開くつもりは無いか。それなら死ぬまでそうしているがいい。ところで魔神提督」
隣にいる魔神提督に声をかけた。
「メガール将軍に連絡は取れたか?」
「うむ、スーパー1の捕獲を聞いても特に嬉しそうではなかったがん。だがこちらへ来るとは行っていた」
「ならばいい。将軍にわし等の功を見せるいい機会だ」
「いつも憮然として面白みの無い奴だがな。まあ宿敵の死を見れば喜ぶだろうて」
二人の後ろに子供達がいた。縄で縛られている。周りには二人の戦闘員がいるだけである。
(どうするかだな・・・)
ちらりと隣を見た。滝も十字架に架けられている。その眼は死んではいなかった。激しい怒りの目で磁石団長と魔神提督を見ていた。
(良かった、まで諦めていない。これなら大丈夫だ)
沖はキッと遠くを見据えた。そこから突如として土煙が巻き起こった。
「ムゥッ!?」
それはブルーバージョンだった。沖が自分の脳波で遠隔操作しているのだ。
「クッ、何とかしろ!」
場は忽ち混乱に陥る。沖の目が再び光った。
「Vマシン、今だ!」
荒野の横からVマシンが出て来た。一直線に沖と滝が架けられている十字架の方へ向かって来る。
Vマシンの後部の一部だけ変形した。翼が出て来た。
翼が沖と滝の両手を縛っていた縄を断ち切った。二人は足の縄を解き十字架から脱出した。
「しまった!」
二人は子供達の方へ向かった。そして二人の戦闘員を倒し子供達を護る様に立った。
「油断したな、俺のマシンは二つ有るんだ」
二
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