宙への港の電人
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つれて防げない磁石や破片が多くなる。
(まずい、このままでは)
心の中でスーパー1は思った。
(磁石は鉄に引き寄せられる。俺の全身には鉄も多い)
しかも磁気の影響により身体の動きも妙だった。
(どうすれば良い?磁気を消すには)
ふと自分の銀の腕が目についた。
(腕・・・・・・そうだ!)
後ろに跳んだ。間合いを開ける。だがすぐに磁石や破片が向かって来る。
「馬鹿め、無駄なあがきよ!」
磁石団長がそれを見てせせら笑う。しかしスーパー1は心の中で必勝の笑みを漏らした。
「チェーーーンジ、エレキハァーーーーンドッ!」
エレキハンドにチェンジさせる。すぐに高圧電流を発射した。
「ムウッ!」
磁石と破片が電流に吸い寄せられる。そしてその中で分解されていく。
「な、何いっ!」
磁石団長は思わず叫び声を出した。目の前で分解された磁石と破片が塵となって地面に落ちていくからだ。
スーパー1が電流を止めた時磁石も破片も全て塵となり風に吹かれ飛び去った。それを見届けスーパー1は腕を銀のスーパーハンドに戻した。
「・・・・・・迂闊だったわ。まさか磁気まで使えようとはな」
「この五つの腕は悪を倒す為にある。たとえどの様な時にもな」
「ふん、まだ勝負は終わりではないわ。行くぞ!」
今度は電磁棒をふりかざし突き進んで来る。両者共激しい接近戦を展開した。
だが接近戦では赤心少林拳を極めたスーパー1に分がある。磁石団長は次第に追い詰められていった。
スーパー1の手刀が磁石団長の胸を打った。団長はたまらず体勢を崩す。
「今だ!」
スーパー1は跳んだ。そして空中で型を取り旋回した。
「スーパーライダァーーー月面キィーーーーック!」
空中からの蹴りが磁石団長の胸を直撃した。大きく撥ね跳び地面へ叩き付けられる団長。
だがすんでのところで急所は外した。立ち上がってくる。
「勝負あったな。最早それ以上闘えまい」
「ぐぐっ・・・・・・」
その通りだった。あまりにもダメージが大き過ぎた。電磁棒を杖にして何とか立っている状況だ。
「行くぞ、次で止めを指してやる」
再び飛び上がり蹴りを繰り出そうとする。だがそこに客が訪れた。
「待て、磁石団長を倒させはせぬ」
「ムッ、その声は・・・・・・」
その声の主をスーパー1は良く知っていた。
磁石団長の前に一騎の馬が現われた。その馬上に声の主はいた。
「メガール将軍、やはり来たか」
スーパー1は構えを崩さない。メガール将軍も馬上からスーパー1を睥睨している。
「スーパー1、久しいな。再び貴様とこうして対峙する事になろうとは」
表情は崩さないがその声には様々に入り混じった心情が感じられる。
かって彼は自分の醜く
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