第四話
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監視塔内部
「さてと、どうしましょうか」
紫は扇子でパタパタと仰ぎながらそう呟いた。
「合図は送ったんだし、これから暴れてもいいんじゃねぇか?」
「まあそういったところよね……でも無意味にあばれちゃってもね……」
「あの、にとりさんの場所がわかってるんですし、そこに向かってはどうでしょうか?」
「あの子ね。幽々子、場所わかる?」
「狭い個室に大量の武器ね……何となくだけど、心当たりがあるわ」
「決まりね。行きましょうか」
そう言って、一同は監視塔を後にした。
数分後
監視塔から少し離れた施設の前で、紫達は作戦会議をしていた。
「ここにいるのね?」
「ここは武器の修理が頻繁に行われてたからね。中はそこまで広くないからすぐに見つかるはずよ」
「よし!じゃあ始めますか」
一同は建物の中に入ると、手分けしてにとりを探し始めた。
建物の内部は簡単な作りになっており、部屋の数も少なく見つかるのも時間の問題かと思われていた。しかし、何分経ってもモニターで見た少女の姿は見当たらない。
すべての部屋を探し終えたが、結局にとりを見つけ出すことはできなかった。
「おかしいわね……この施設のはずなんだけどな……」
「他にも同じような施設はなかったのか?」
「ええ。ここだけよ」
「ここにとどまっても仕方ないわ。とにかく移動しながら考えましょう」
一同は捜索を断念し、出口へと向かい始める。
そんな時、辺りをきょろきょろしていた鈴仙が、床に散らばっていたあるものを見て首をかしげていた。
「あの……すいません」
「……どうかした?」
「いえ、気のせいかと思うんですが…ここに来た時、床の上には何も散らばってなかったと思うんですよ。でも、今見回したら…武器が異常に散乱してる気がして……」
「武器……」
不思議そうにあたりを見渡す3人。確かにとところどころには武器が落ちており、まるで誰かが捨てて行ったようになっていた。
「……!? まさか!」
何を思ったのか、紫は出口に駆け寄るとドアを開けようとドアノブに手をかける。しかし、ドアノブをひねると、かえってくるのはガチャガチャとなる金属音だけだった。
「……罠ね」
「ごめーいとーーーーーーーーーう!!!!」
紫の声に反応するかのように誰かが叫ぶ。すると辺りにあった武器が一瞬で浮き上がり、気がつくと4人に向けて銃口を向けていた。
「私はこの施設においてすべてを仕切る者…牧野信也!この施設はすでに閉鎖させていただきました……つまり!あなたがたがここから出ることなど…不可能なのだ!フハハハ
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