天空の覇王
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。それは仮面ライダーの姿であった。
博士は正義の心を失ってはいなかった。そして筑波も。二人はネオショッカーを脱出し彼等との闘いを始める。世界各地から七人のライダー達も入れ替わり立ち替わり駈けつけネオショッカーとの死闘が展開された。遂にその正体を現わした首領との闘いにおいて彼は仲間達の協力を得て首領を銀河に葬った。首領の死を見届けた彼は日本を去り世界にはびこる悪との闘いに参加していった。
「凄いな、まさか本当にこんな絵だったなんて」
地上絵を見下ろしながら筑波は言った。
「飽きないな、何時までも見ていたいよ」
思わず呟いた。そこへ下から声がした。
「洋はーーん、気分はどうでっかーー?」
日本語である。しかも関西弁である。声の主は大柄で愛敬のある面白い顔立ちの日本人だった。
この人物の名を矢田勘次という。黒いジャケットと青のジーンズを着ている。筑波洋と常に行動を共にしてきた好漢である。
彼は改造人間ではない。普通の人間である。高校を卒業し大工をしていた。子供好きで正義感の強い兄ちゃんとして知られていた。女にはもてないが男と子供にはもてた。一市民として幸せに暮らしていた。
だが彼はネオショッカーの存在を知る。悪い奴や曲がった事が嫌いな彼はネオショッカーをやっつけようと決めた。彼は実家の鎧兜を引っ張り出し自分の手で作り直した。そしてそれを身に着け正義の味方『がんがんじい』となったのだ。闘ううちにスカイライダーと合った。
黒く長い法衣を着た老人である。両手の袖は無数の切り込みは入っており風にたなびいている。長い金の髪と髭を生やし黒い翼が縁取りされた赤い仮面を着けている。右手に鳥の翼をかたどった杖がある。デストロンツバサ一族の長ツバサ大僧正である。
二百年前スイスに生まれた。彼の家は代々学者を出した名門であった。大学で優秀な成績を修めカトリックの僧侶となった。
名家の出身で頭が良い為出世が早かった。若くして枢機卿となり将来は法皇の座も確実と言われていた。
だが彼はここで道を踏み外した。それまで他の僧侶達のよう世俗に染まる等ということは一切無かった彼であるがある異端派と接触してしまったのだ。
当時ローマ=カトリック教会は異端を激しく弾圧していたが彼はその急進派だったのだ。これは彼自身の潔癖性から来るものであり特に彼が血を好んだというわけではない。むしろ彼は異端審問による冤罪を事の他嫌った程である。
その為彼は自ら査問に当たった。そして次々と異端者を火刑に処した。『死の枢機卿』と呼ぶ者すらいた。それを彼は誇りに感じていた。
異端派を弾圧するうちにその異端派について知るようになる。プロテスタントの系列もあれば土着の宗教と融合したものもある。その中にカニバリズムを強く持つ宗派があった。
キリスト教にはその
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