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世界の礎
第七話 三つ目の大河その二

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「その途中にある国はな」
「降ればよしで」
「降らないならだ」 
 そうした国はというのだ。
「降していく」
「わかりました」 
 歩兵の将軍であるマチ、漆黒の毛の大柄なミノタウロスの男が言ってきた。
「そうした国はですね」
「術に攻城兵器もだ」
「用いて」
「そしてな」
「街も村もですね」
「攻め落とすのだ」
「それぞれの国の」
「その為に攻城兵器も多く造った」 
 そうしてきたというのだ。
「だからな」
「攻城兵器も用い」
「次々にな」
「攻め落としていきますか」
「そうする、しかしな」
「それでもですね」
 マチは微笑んで答えた、
「降ればですね」
「それでだ」
「戦は終わりですね」
「無駄に命を奪うな」
「敵であっても」
「昨日の敵は今日はだ」
「味方ですね」
 マチも言った。
「帝国の民になりますね」
「だからだ」
「殺さないことですね」
「危害を加えるな」
 一切というのだ。
「特に武器を持たない者はな」
「こちらも武器を向けない」
「民は傷付けるな」
 敵の国の民達でもというのだ、義青はマチに対してもこう語った。
「帝国の民になるからな」
「それ故に」
「殺すな、そして帝国に入ればな」
「そのまま働いてもらいますね」
「同じ帝国の民としてな」
「兵達も同じですね」
「帝国軍に入れてな」
 そうしてというのだ。
「帝国の装備を与える」
「帝国の訓練を施し」
「帝国の規律を教えてだ」
 そうしてというのだ。
「戦力とする」
「だから降ればですね」
「それで殺すな」
 決してというのだ。
「傷付けることもだ」
「許さないですね」
「そうだ」
 絶対にというのだ。
「戦力にするのだからな」
「戦が終われば」
「そうするのだ、また戦わずに降ればな」
「それでよしですね」
「それでな、また進軍の際だが」
 義青はその時のことも話した。
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