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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第243話:未来捕縛作戦
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来の纏うファウストローブを削る勢いで彼女を下へと下ろしていく。

 そこで待ち受けるのは、未来を取り押さえる為に待機していたキャロルであった。

「風鳴 翼、離れろッ!」
「! フッ!」

 キャロルの言葉に翼はその場から大きく飛び退いた。その際の衝撃で更に下へと押し込まれた未来の体を、キャロルが伸ばした無数の糸が絡め取り身動きを封じる。

「う、く……!?」
「ふぅ……やっと捕まえたぞ」

 嘗ての戦いでは複数人の装者を纏めて絡め取り動きを封じた程のダウルダブラの糸だ。如何に神の力を宿しているとは言え、未来が1人でこの拘束から逃れる事は不可能である。

――小日向 未来が人類の範疇に収まる人間でいてくれて良かったよ――

 キャロルは藻掻く未来を一瞥し、屋敷の方で未だに戦っている輝彦達の相手に視線を向け小さく息を吐いた。魔法の鎖すら引き千切る訃堂や弦十郎であれば、このダウルダブラの糸ですら引き千切りかねない。改めてキャロルはあの人外と言う言葉がこれ以上ない程相応しい2人に畏怖に近い感情を覚え、同時にその血筋である翼がその域に達していない事に何故か安心感を抱くのであった。

 ともあれ、これでこちらの問題は1つ片付いた。現状未来は拘束するしか出来ないが、本部に連れて帰りアリスや了子、収監しているウェル博士に協力させれば洗脳を解く事も出来るだろう。いや、その前に未来に憑依したシェム・ハとやらをどうにかする方が先決か。あれをどうにかしなければ、洗脳を解いた瞬間神の意識に未来が乗っ取られる。

 等と考えていると、輝彦達が戦っている場所から強い突風が吹いてきた。何事かとキャロル達がそちらを見れば、そこには再び地面に叩き付けられている輝彦と屋敷の壁を突き破った弦十郎の姿があった。

「ぐ……くそ、あの化け物……!?」
「うぐぅ……」
「フン……この程度か、まだまだ温いわ」

 輝彦も弦十郎も最早満身創痍と言った様子だったが、対する訃堂は少し息を乱している程度に過ぎない。弦十郎ですら規格外な上に、魔法と言うある意味で反則な能力を使って戦う輝彦が2人掛りで戦っても圧倒されている様子に翼も思わず声を上げた。

「司令ッ!?」
「く……つ、翼……! お前は、来るな……!」
「その子を確保したなら、君らは早くここから離れるんだ……!」

 輝彦と弦十郎が、ボロボロになりながら翼達に未来を連れての撤退を促した。だがこのまま本当に翼達が立ち去れば、訃堂はこの場に残った2人にトドメを刺すだろう。そんな事を許せる訳が無かった。

「出来ませんッ! これ以上、私の血筋に私の周りの者達を傷付けさせないッ!」

「くっ! あの猪武者め……! 猪はガングニール使いだけで十分だと言うのに……!?」

 弦十郎と輝彦の制
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