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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第243話:未来捕縛作戦
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らった!」
「!」
滑空しながらの斬撃に対し、未来は腰の後ろからスカートの様に伸びた先端に鏡の付いた無数の帯を振るう事で迎え撃つ。しなる鞭のように振るわれた帯は見た目以上に硬質であり、刃が接触すると甲高い音を立てて弾かれてしまった。
「なっ!? くぅっ!」
予想以上の硬度と殆ど背を向けられながらの迎撃に一瞬呆気にとられるハンスであったが、直ぐに気を取り直すと素早い刺突を連続で放つ。翼に比べればハンスの攻撃は苛烈であり、多少は未来が傷付く事を厭わないと言う意思を感じさせる。彼は未来に対してそこまで配慮する程の思い入れが無いのだから当然か。精々五体満足で生きている状態で取り押さえられればそれで良いと言う考えによる攻撃は、翼以上に未来を追い詰めるかに思われた。
しかし未来は器用にも連続で放たれた刺突をこれまた自在に動く帯で全て受け止めてしまった。それどころか流石にしつこく攻撃されて煩わしくなったのか、翼への追撃を止めた未来が纏めて振るった帯による一撃で逆にハンスの方が吹き飛ばされてしまう始末である。
「うぐぉぉぉぉっ!?」
「ハンスッ!? くそ、小日向 未来ッ!」
吹き飛ばされていくハンスを目で追いながら、キャロルは背中のバインダーを展開し弦を出現させると、それを震わせて錬金術による砲撃を放った。対する未来も今度は無数の鏡を展開し、光を集束させた砲撃で迎え撃つ。ぶつかり合う黄金の光と薄紫色の光の鬩ぎあいにより、余波で屋敷の一部が倒壊しかける。
「ぐ、くぅぅぅ……!」
何とか拮抗状態を維持するキャロルであったが、そこからさらに踏み込む事が出来ず呻き声を上げる。ただ相手を粉砕するだけであれば簡単なのだが、この時ばかりはそうもいかない。今回は未来を取り押さえなければならないと言う制約がある。加えて近くの屋敷では未だに八紘たちが訃堂の不正の証拠集めなどで奔走している為、必要以上に周囲に被害を齎す訳にはいかないと言う制約も追加されているのが痛かった。お陰でキャロルは手加減しての戦いを余儀なくされてしまい、それが未来に付け入る隙を与えてしまう。
周囲を気にしてキャロルの集中が僅かに途切れた、その一瞬の隙に未来は砲撃の威力を上げた。密度を上げた未来の砲撃は、加減しているキャロルの砲撃を飲み込みそのまま彼女自身をも飲み込もうと迫る。
その光景に翼がアームドギアを大剣に変形させ、これ以上未来に攻撃させる訳にはいかないと斬りかかる。
「止めろ小日向ッ!」
このままではキャロルが危ないと、未来に人を傷付けさせるわけにはいかないと言う思いから振り下ろされた一撃。これには未来も危機感を抱いたのか、キャロルへの砲撃を中断してホバー機能を用いて空中へと逃れる。砲撃から解放されたキャロルは、その場に膝をつくと
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