暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第241話:血縁を断ち切る覚悟で
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し殺害への作戦が決まった。現場へは敵の抵抗にあった時の為の戦力として輝彦とキャロル、ハンスの3人。令状の所持と風鳴総家へのセキュリティ対策として八紘、現場指揮の為弦十郎とスタッフを十数名向かわせる事に決まった。
…………と、思いきや…………
「待ってくださいッ!!」
突然発令所の扉が開かれたかと思うと、扉が完全に開き切る前に飛び込んでくる人影があった。その人物に輝彦やキャロルは面食らい、弦十郎と八紘に至っては目玉が飛び出るほど驚愕していた。
「君は……」
「翼ッ! 何故ここにッ!?」
「……明星 輝彦? ここに来ることを誰かに伝えたりは?」
「する訳がない。私以外に連絡が来ていない時点で何かあると何も言わずにここへ来たんだからな」
だから正直、輝彦も内心では翼がここに居る事に驚いていた。気配も悟らせずに部屋を離れられた自信はあったのだが、何故翼がここに居るのかが分からず輝彦も困惑している。
その翼本人はと言うと、真剣な表情でモニターの向こうの八紘とこの場に居る弦十郎を交互に見ながら自身も同行する事を伝えた。
「実は、輝彦さんが1人静かにさっきの部屋を出ていくところが視界の端で見えて……もしかしたらと思ったら……それより、お願いです! 私も作戦に同行させてくださいッ!」
「ダメだ。今回の作戦は今までのとは訳が違う。最悪お前自身の手で、血縁を殺す事になるかもしれないんだぞ」
翼の要望に弦十郎が即答で却下を下した。それは翼が未成年だからと言うのもあるが、何よりも彼女の血縁関係にも関係していた。
翼の父親は八紘であるが、これは名目上の話に近い。母親は今は亡き八紘の妻であるが、血の繋がり的には父親は八紘ではなくその上、訃堂が彼女の父親に当たった。これは家の血に拘った訃堂が八紘の妻を無理矢理寝取って産まれたのが翼である事に由来するのだが、これは噂であり真相は不明瞭な部分が多い。しかしただの噂で片付けるには生々しい部分も多く、何より翼自身もこれを知っており彼女の人格形成に影響を与えている部分も少なからずあった。
そうでなくとも、訃堂は翼にとって祖父と言う血縁関係にある事に変わりはない。そんな相手を彼女自身が間違って手に掛ける様な事に、関わらせる訳にはいかないと言うのが弦十郎の意見であった。
しかし翼も引き下がらない。輝彦達を押し退ける形で前に出た彼女は、正面から弦十郎の目を見ながら芯の通った言葉を口にした。
「例えそうだとしても、否、だからこそッ! 私が向かわねばならないのですッ! そうでなければ、私が私を許せないッ!」
「何故そこまで拘る? 別に殺したいほど憎んでいる、と言う訳でもないだろうに」
ここまで翼が意固地になる理由が分からず輝彦が訊ねれば、翼は俯き胸の前で拳を握り締
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