暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
大事な人とのバレンタインデー @
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……。明治神宮は人が多すぎて愛美ちゃんが酔っちゃいそうだしな」

「わたしはどこでもいいよ。純也さんに任せるね」

「分かった。じゃあ、行き先はお楽しみってことで。――じゃあおやすみ。風邪ひかないようにね」

「うん。おやすみなさい」

 
 ――自分の部屋に戻った愛美は、ベッドの上でスマホのメッセージアプリを開き、さやかにメッセージと新年らしいスタンプを送信した。


『さやかちゃん、あけおめ〜☆
 今年もよろしく。』


『愛美、あけおめ。
 こちらこそよろ〜〜♪
 あ、いま珠莉からもあけおメッセージ来た。』


「……えっ、珠莉ちゃんも送ったんだ。ってことは治樹さんにも?」

 珠莉が想い人であるさやかの兄・治樹にも新年の挨拶メッセージ、さやか曰くあけおメッセージ≠送ったかどうかは分からないけれど、彼女がこの時間にまだ起きていたこと自体が驚きである。「夜更かしは美容に悪い」というのが、珠莉の口癖なのに。

「へぇー、珍しいこともあるもんだ」

 これがただ単にお正月だからなのか、それとも好きな人ができて初めて迎えるお正月だからなのかは愛美にも分からない。でも、愛美だって珍しくこの時間まで起きているのだから、多分後者ではないだろうか。

「……さて、本格的に眠くなってきたなぁ。そろそろ寝ようっと」

 ベッドに潜り込んで三秒で、愛美はストンと寝入ってしまう。

 翌朝は八時ごろまで起きられず、愛美は八時半ごろに純也さんと二人でセカンドダイニングで朝食を摂り――珠莉はメインダイニングで家族と朝食を済ませたらしい――、辺唐院家の人たちに新年の挨拶をしてから(かん)()(みょう)(じん)へ初詣へ出かけたのだった。
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