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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十八章―邂逅の果て―#1
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い。

 つまり────ラムルはレド様と共に来て、最初からここにいたということで────

 それなのに、私ってば誰もいないと思い込んで、レド様に抱き着いて、あんな────あんな…、まるで、キ、キスを強請(ねだ)るようなことを────

「カデアからリゼラ様をお護りするよう言われておりますので。それに、旦那様───お出かけになる準備をいたしませんと。今夜は冒険者たちの打ち上げに参加なさるのでしょう?」
「顔を出すだけだ。……少しくらい大目に見てくれてもいいだろう」
「旦那様は構わないかもしれませんが、私に見られていたとなるとリゼラ様は気になさると思いますよ。そもそも、『少し』では治まらないでしょう。お辛いのは旦那様ですよ。そういうセリフは、情欲を完全に制御できるようになってから仰ってください」
「いや、情欲を完全に制御するなど無理だろう」
「やるのです、男ならば」

 レド様とラムルが何やら話していたが────肝心なときに不在だったのに、今になって戻って来た羞恥心に打ちのめされていた私の耳には入らなかった…。

 ああ…、このお邸が───いや、皇宮が埋まるくらい深い穴を掘って、今すぐに潜り込みたい…。

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