十話 小さな灯火は顧みられず
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邦すら毎日何かしら記事になる始末だ。他の国なんざもっとだろう。
はあ、とアズラエルがため息と共に話す言葉に、くく、と皮肉った笑顔で返す。
「大西洋連邦の大統領が土下座に来たんだろ?良かったじゃないか、これでほぼ連邦はアズラエル財閥の手中だぜ?」
はっ、といつもの人を小馬鹿にするような笑みと共に、アズラエルが返す
「ならなります?大統領?金も人も出しますが」
「いらねえよ!誰がやるかあんな罰ゲーム」
強く否定する。ただでさえ、世界樹戦で帰還した奴らがうちらケルベロス隊の、しかも俺を『光の中心に……』とか変な表現で伝えたせいで、信心深い婆さんに拝まれたり、散々な目にあってるんだ。
これ以上、肩書やなんやらは御免被る。
「で、話を戻そう、少なくとも数億人単位で死傷者が出ているこの状況で、動く指針としては前の相談の通りで良いか?」
そう、同意を求めて聞くと、珍しくアズラエルが眉を潜めた。
「すみません、ちょっと相談したいことがあるので、奥さんと一緒にここに来てくれません?」
そう指定されたのは、政府高官クラスでないと予約できない会員制のレストラン。
「嫌な予感しかしねえ」
アズラエルの来訪の後、ジョンは一人でそう呟いた。
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