暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
初デートと初長編 A
[8/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
大人の楽しむ街だと思ってたんです。でも全然そんなことなくて、まだ高校生のわたしと、大人だけどまだ若い純也さんも充分楽しめました。
銀座の街で最初に見たのは、有名な和光ビルの時計台。「この時計台は、有名な怪獣映画で壊されたことがあるんだよ」って純也さんが冗談半分で教えてくれました。もちろん、壊されたのは映画のセットなんですけど(笑) それくらい、わたしにだって分かります。
そしてわたし、その怪獣映画観たことない……。
それはともかく、わたしは純也さんを主人公のイメージモデルにして、色んなところで写真を撮りました。GINZA6、ブランドショップ街、オシャレなファッションビルにストリートピアノの前……。
それでわたし、撮影しながら思ったの。やっぱり純也さんはこの街の景色が似合うなぁ、って。やっぱり彼はセレブなんだな、って。そしてやっぱり、この小説の主人公は純也さんで間違いないなって確信しました。
その後は浅草に行って、浅草寺にお参りしました。仲見世通りもブラブラして、そこでもイメージショットを撮影しました。
あと、合羽橋の道具屋筋も見て回って、早めにランチを摂りました。純也さんから「軽めにしよう」って言われたので、バーガーショップで彼はハンバーガーとポテトのセット、わたしはチーズバーガーとポテトのセットを食べました。
純也さんは生まれながらのセレブだけど、ハンバーガーとかクレープみたいなジャンキーな食べ物も好きみたい。そういう気取りのないところがわたしは好きなんですけど。
純也さんってば、食べてる最中に口の横にケチャップがついてるのに、わたしに拭いてほしかったからってわざと自分で拭かなかったの! まるで子供みたいに世話が焼けるんだから! でも、彼のそういうところ、なんか可愛いなって思っちゃいました(笑)
ランチの後は日本橋に行って、翼のある麒麟像も見てきました。この麒麟像は、東野圭吾さんの『麒麟の翼』っていうミステリー小説にも登場します。これは日本橋署の刑事さんが主人公のシリーズの中の一作で、映画にもなってます。純也さんも好きみたいで、わたしは映画は観たことないけど原作は好きなので、映画版も観てみたいなって思いました。
そしてその後、純也さんが「ランチは軽めにしよう」って言った理由が明らかになりました。なんと、わたしのために帝国ホテルのアフタヌーンティーを予約してくれてたの!
優雅なホテルのレストランで味わうスイーツに、初めて食べたスコーン……。まさに非日常の時間がそこでは流れてました。だからわたし、そこでは写真を撮らなかったの。本当は忘れてただけなんですけど、これは純也さんからわたしへのごほうびなんだって思うことにしたんです。
最後は東京スカイツリーの天望デッキに上がって、今日のデート兼取材は終わりました。
わ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ