暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
ホタルに願いを込めて…… @
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学に入ってからはお小遣いも増額して頂けないかと……。
 あ、そうだ。おじさま、わたし、今年の夏休みも千藤さんの農園で過ごすことに決めました。
 というのも、今年の夏には純也さんも休暇を取られて、農園に来られるそうなんです。彼と一緒に過ごせるのが楽しみで! いつごろ来られるのかはまだ分かってないんですけど、また連絡を下さるそうです。
 そして、わたしはこの夏、ある文芸誌のコンテストに挑むべく、四作の短編小説を書くことに決めました。それぞれジャンルも、文体も、世界観も違う四作です。もうプロットはできてます。
 そして四作全部書きあがったら、純也さんに読んで頂いて、どの作品を応募するべきかアドバイスを頂こうと思ってます。珠莉ちゃんが「純也叔父さまの批評は辛口だ」って言ってたので、わたしはちょっとおびえてます。でも、きっとどれか一作くらいは彼のお眼鏡にかなう作品が書けると思うので、まずは自分の文才を信じようと思います。
 珠莉ちゃんは今年の夏はグアムに行くそうですけど、本人は日本に残りたいみたい。どうも、好きな人ができたらしくて。それが誰かなんて、わたしからはお話しできませんけど。
 さやかちゃんは所属する陸上部がインターハイ予選を順調に勝ち進んでるので、今年は夏休み返上で練習。ということで寮に残ることになりました。 
 さやかちゃんはすごくガッカリしてましたけど、わたしは部活を一生懸命頑張ってるさやかちゃんが大好きです。だから、遠く離れた長野から応援しようって決めました。
 最後になりましたけど、久留島さんはおじさまのことをすごく慕ってらっしゃるみたいですね。
 彼はお電話で、おじさまのことを「ボス」ってお呼びになってました。多分ですけど、おじさまよりだいぶ年上のはずなのに。
お二人の関係が良好で、お互いに信頼しあってるんだなって、わたしにもよく分かりました。
 ものすごく長い手紙になっちゃいましたね。すみません。
 今年の夏休みも思う存分楽しんで、そして執筆も頑張って、ステキな思い出をたくさん作ってこようと思います。ではまた。

    七月十日   愛美

P.S. 奨学金の審査の結果が出たら、またおじさまにお知らせします。夏休みの間に、事務局からわたしの携帯に直接連絡が来るそうなので。             』

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