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拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
恋する表参道♪ A
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、わたしも告白してないし」

 恋愛が始まる時、キチンとお互いに想いを伝えあって、「ここからがスタートだ」とラインを引けるのが愛美の理想なのだけれど。

「愛美はカタチにこだわりすぎなんだよ。友達から恋愛に発展したりとか、ただ連絡取り合うだけの関係から始まる恋愛もあるんだよ?」

「そうかもしれないけど……。わたし、純也さんより十三歳も年下なんだよ? 姪の珠莉ちゃんと同い年なんだよ? そんなコと付き合いたいとか思うかなぁ?」

 愛美はまだ未成年だし、ヘタをすれば犯罪にもなりかねない。もしそうならないとしても、周りからロリコン≠セと思われたりするんじゃないだろうか?

「純也さんが、愛美の気持ちに気づいてたとしたらどう?」

「えっ? どう……って」

 愛美はグッと詰まる。もしもそうなら、両想いということで、彼が愛美との交際をためらう理由はなくなるわけだけれど……。

「案外、そうかもしれませんわよ?」

 電車に乗り込んでからずっと黙り込んでいた珠莉が、ここへきてやっと口を挟んだ。

「……珠莉ちゃん、何か知ってるの?」

 もしかしたら、彼女は叔父から彼の愛美への想いを打ち明けられているのかもしれない。愛美は淡い期待を込めて、珠莉に訊ねた。

「知っていても、私からは言えないわ。それはあなたが叔父さまご本人から聞かなければ意味がないことじゃありませんの?」

「……うん、そうだよね」

 珠莉の言うことはごもっともだ。でも、だからといって純也さん本人に「わたしのこと好きなんですか?」と訊く勇気は愛美にはない。

「――あー、やっぱり寮に着く頃には六時半回りそうだな、こりゃ」

 神奈川県に入った時点で、さやかがスマホで時間を確かめて呻く。すでに六時を過ぎていた。

「とりあえず、学校の最寄り駅に着いたら晴美さんに連絡入れとくよ。『あたしたちの晩ゴハン、置いといてほしい』って」

「そうだね。やっぱりクレープだけじゃ、夜お腹すくもんね」

 ――さやかはその後、最寄り駅に着くと、言っていた通り寮母の晴美さんに連絡したのだった。


   * * * *


 ――その日の夜。愛美は部屋の共有スペースで、スマホを持ったまま固まっていた。

「う〜〜〜〜ん……、なんて書こうかな……」

 せっかく純也さんと連絡先を交換したので、さっそく彼に連絡しようと思い立ったのはいいものの。この時間、電話は迷惑かも……と思い、メッセージアプリを開いたのはいいけれど、文面が思いつかないのだ。男の人にメッセージを送るのは初めてだし……。

(とりあえず、無難に今日のお礼でいいかな……)

 よし、と気合を入れ、キーパッドを叩いていく。

『純也さん、今日はありがとうご
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