暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
恋する表参道♪ A
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けてくれた三人お揃いの可愛いスマホカバーを、純也さんがプレゼントしてくれました!
わたしの誕生日が先月の四日だったことを知らなかった純也さんは申し訳なさそうに、「知ってたら、先月寮に来た時に何かプレゼントを用意してたんだけど」っておっしゃってました。でも、わたしは一ヶ月遅れの誕生日プレゼントでも、すごく嬉しかったんです。男の人からのプレゼントなんて初めてだったから(あ、おじさまがお見舞いに送って下さったお花は別です)。
その後、バッタリ治樹さんに会いました。さやかちゃんはお兄さんとの遭遇にちょっと迷惑そうでしたけど、珠莉ちゃんが何だか治樹さんのこと気に入っちゃったみたいで……。わたしには分かる気がします。もしかしたら、珠莉ちゃんは治樹さんに恋してるんじゃないかって。
ミュージカルが上演された劇場は、渋谷駅の近くにあります。わたしは劇場に入ったのが初めてで、すごくワクワクしてました。
上演されたプログラムは、わたしがまだ読んだことのない小説が原作になってる作品でしたけど、すごくいい作品でした。
歌もダンスもお芝居も、そしてキラキラした舞台装置も素晴らしくて、夢を見てるみたいでした。そして何より、お話の内容にも魅了されました。
プロの俳優さんってスゴいですね! どんな役柄にもなりきってしまえるんだもん。わたしは多分、女優には向いてないと思います。演技とか、ウソついたりするのが苦手だし、だいいち音楽の成績があんまりよくないから。
劇場を出た後は、お買いものタイム! わたしも古着屋さんを数軒回って、夏物の洋服とか靴を安く買いました。珠莉ちゃんなんか、両手にいっぱい紙袋を抱えて、それでもまだ買いたいものがあるって言って、セレクトショップへさやかちゃんを引っぱって行きました。
でもそれは、わたしを純也さんと二人きりにしようっていう二人の作戦みたいで、わたしはその後しばらく純也さんと二人で行動することになりました。
わたしたちは一緒に本屋さんに行って、表参道駅の近くで休憩。純也さんとは色んなお話をして、連絡先も交換してもらいました。純也さんがそうしたかったらしくて。彼はどうも、珠莉ちゃんに気兼ねすることなくわたしと連絡を取りたかったそうです。わたしの方が、「本当にいいの?」って思っちゃいました。
最後に四人でクレープを食べて(そのお店では、わたしと純也さんの二人がタピオカ初体験でした!)、それから原宿駅で純也さんとお別れしました。
珠莉ちゃんはリッチだから、金額なんて気にしないで欲しいものをホイホイ買うことができますけど。わたしは横浜に来てすぐにそれで失敗してるので、キチンと値段を確認して、お財布の中身と相談して安く買えるものは安く買うっていう工夫ができるようになりました。やっぱり、ムダ遣いはよくないし。自分の力で生活できるよ
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