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拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
恋する表参道♪ A
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ざいました。すごく楽しかったです('ω')
 東京にはまだまだ面白そうなスポットがありそうですね。また案内してほしいです。』

 勢い込んで送信すると、すぐに「既読」の表示が出て――。

『メッセージありがとう。
 僕も楽しかったよ。愛美ちゃんたちと一緒にいると、何だか若返った気分になった(笑)
 また一緒にどこかに行こうね。……今度は、できたら珠莉たち抜きで。』

 という返信が来た。

「え……」

 はっきり「好きだ」といわれなくても、この文面だけで何となく分かる。――これは、紛れもないデートのお誘いだ。

「……いやいや! まだそうと決まったワケじゃないよね」

 愛美は(はや)る気持ちを抑えようと、そう自分に言い聞かせる。まだ本人の口から聞く(もしくは、メッセージで伝えてもらう)までは、百パーセント決まりではないのだ。

「はぁぁぁぁ〜〜〜〜……」

 恋にため息はつきものだと、小説で読んだことがある。まさか、自分自身がこんな風になるなんて、一年前には想像もつかなかったのに。

(早く純也さんのホントの気持ちを聞いて、安心したいなぁ)

 それまでは、愛美に心穏やかな日常は訪れないだろう。彼の言動一つ一つに(いっ)()一憂(いちゆう)させられて、ハラハラドキドキしっぱなしに違いない。

「……とりあえず、落ち着こう」

 こういう時は、あしながおじさん≠ノ手紙を書くのが一番だ。今日一日の体験を聞いてほしいというのもあるし――。

 愛美は勉強机に向かうと、今日原宿の雑貨屋さんで買ってきたばかりの新品のレターセットを開けた。


****

『拝啓、あしながおじさん。

 お元気ですか? わたしは今日も元気いっぱいです。
 先月のお手紙でもお知らせした通り、今日は純也さんからのお招きでさやかちゃん・珠莉ちゃんと一緒に東京の原宿に行ってきました。
 朝からいいお天気で、絶好のお出かけ日和でした。
 東京って、というか原宿って、楽しい街ですね! 色んなお店や場所に行きました。ミュージカルを鑑賞した劇場、オシャレなカフェ、可愛い雑貨屋さん、古着屋さん、クレープ屋さんに高級ブランドのショップ、レインボーわたあめのお店……。
 どこも面白くて、何から書いていいか分からないくらいです。
 純也さんとは、午後一番でJR原宿駅の前で待ち合わせしてました。いつもはスーツ姿の純也さんも、今日はちょっとカジュアルな私服姿。でも背が高いので、モデルさんみたいでカッコよかったです!
 わたしたち四人は、まずは駅前のオシャレなカフェでランチを頂きました。
 食後はミュージカルの開演時刻まで時間があったので、竹下通りを散策してました。その時に、雑貨屋さんでさやかちゃんが見つ
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