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拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
恋する表参道♪ @
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丈夫だし。もちろん外出届は出します。
 そういえば、さやかちゃんが言ってたんですけど。純也さんは本当はわたしに直接連絡を取りたかったけど、連絡先を知らないから珠莉ちゃん経由で連絡してきたんじゃないか、って。もしそうだったら、これって立派なデートのお誘いですよね? でも二人きりじゃないから、わたしの考えすぎ?
 とにかく、来月三日、楽しんできます♪ 帰ってきたら、また報告しますね。ではまた。

               四月二十七日    愛美       』

****


 ――書き終えた手紙を封筒に入れて宛て名を書き終えると、あと十分ほどで消灯時間だった。

「愛美、終わった? そろそろ寝よ?」

「私、先にやすみますわ……」

「うん、今書き終わったよ。じゃあ電気消すね。さやかちゃん、珠莉ちゃん、おやすみ」

 共用スペースの明かりを消し、愛美も就寝準備を整えて寝室のベッドに入った。

「――三日はどんなの着て行こうかな……」


   * * * *


 ――そして、待ちに待った五月三日。お天気にも恵まれ、絶好のお出かけ日和(びより)

「叔父さまー! お待たせいたしました」

「やあ、みんな。よく来てくれたね」

 東京は(しぶ)()区・JR(はら)宿(じゅく)駅前。愛美・さやか・珠莉の三人は、そこで純也さんに迎えられた。

 三人とも、今日は張り切ってオシャレしてきた(珠莉はいつもファッションに気を遣っているけれど)。普段着よりはファッショナブルで、それでいて原宿≠ニいうこの街にも溶け込めそうな服を選んだのだ。

 愛美は胸元に控えめのフリルがあしらわれた白のカットソーに、大胆な花柄のミモレ丈のフレアースカート。そこにデニムジャケットを羽織り、靴は赤のハイカットスニーカー。髪形もさやかにアレンジしてもらい、編み込みの入ったハーフアップにしてある。

 さやかは白い半袖Tシャツの上に赤のタータンチェックのシャツ、デニムの膝上スカートに黄色の厚底スニーカー。

 珠莉は肩の部分に切り込みの入った淡いパープルの七分袖ニットに()(どり)格子(ごうし)の膝丈スカート、クリーム色のパンプス。髪には緩くウェーブがかかっている。

「こんにちは、純也さん。今日はお招きありがとうございます」

 純也さんにお礼を言った後、愛美は彼の服装に見入っていた。

(わ……! 私服姿の純也さんもカッコいい……!)

 愛美の知っている限り、いつもはキチっとしたスーツを着ている彼も、今日は何だかカジュアルな格好をしている。
 清潔感のある白無地のカットソーにカーキ色のジャケット、黒のデニムパンツに茶色の編み上げショートブーツ姿だ。


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