暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第1章 高校1年生
二学期〜素敵なプレゼント☆ A
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お父さんは作業服メーカーの社長さんで、お家のすぐ近くに工場があります。クリスマスには、その工場の梱包スペースを飾りつけしてクリスマスパーティーをしました。
 従業員さんのお子さんたちを招いて、治樹さんがサンタさんのコスプレをして、お子さんたちにプレゼントを配りました。さやかちゃんはトナカイの、わたしもミニスカサンタのコスプレをして、それをお手伝いしました。
 何だか不思議な気持ちになりました。きっと、わかば園の理事さんたちもこんな気持ちなのかな、って。もちろん、今わたしを援助して下さってるおじさまも。
 大晦日はみんなで紅白(こうはく)歌合戦を観て、除夜の鐘の音を聴いてから寝ました。
 元日にはさやかちゃんのお父さんの車で、川崎大師まで初詣に行きました。何をお願いしたのかは、おじさまにもナイショです。
 そこでおみくじを引いたら、治樹さんは凶、さやかちゃんは吉で、わたしはなんと大吉でした! 今年もいい一年になりそうです。
 治樹さんは「なんで自分だけ凶なんだ!?」って大騒ぎしてて、わたしとさやかちゃんは二人で大爆笑しました(笑)
 そして、さやかちゃんのお父さんからお年玉を頂きました。おじさま、気を悪くなさらないで下さいね。さやかちゃんの友達だから、娘も同然みたいに思って下さってるんです。
 ところで、同封した写真に気づかれました? これは入学して間もない頃、クラスメイトの一人にさやかちゃんのスマホで撮ってもらった写真を、コンビニでプリントアウトしてきてもらったものです。わたしとさやかちゃん、珠莉ちゃんが写ってます。わたし、この写真をスマホとパソコンの壁紙にしてるんですよ。
 鼻がちょっと上を向いててニコニコ笑ってるのがさやかちゃん、背が高くてちょっと澄ましてるのが珠莉ちゃん、そして真ん中にいる一番小柄なのがわたしです。
 最後にもう一度、本年もどうかよろしくお願いします。おじさまにとっても、よい一年になりますように……。         かしこ

                     一月五日    愛美  』

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