暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第1章 高校1年生
二学期〜素敵なプレゼント☆ A
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が集まって、とても賑やかになった。
「――やあやあ、みんな。サンタのお兄さんだよ。みんないい子にしてるかね?」
そこへ、サンタクロースのコスプレをした治樹が、白い大きな袋を担いで参上した。ミニスカサンタのコスプレをした愛美と、トナカイの着ぐるみでコスプレをしたさやかも一緒である。
「お兄ちゃん……、サンタのお兄さん≠ヘないんじゃない? 子供たち、リアクションに困ってるって」
トナカイさやかから、すかさずツッコミが入る。
彼女の言う通り、子供たちはサンタのお兄さん≠フ登場にポカーンとしている。……特に、小学校高学年から上の子たちが。
「まあまあ、細かいことは気にするな☆ ……ほーい、じゃあみんな、プレゼント配るぞー。サンタのお姉さんも手伝ってな」
「はーい。サンタのお姉さんだよー。みんなよろしくねー」
ミニスカサンタになれた愛美もノリノリである。一人冷静なさやかは、「……ダメだこりゃ」と呆れていた。
ちなみに、用意したプレゼントは百円ショップで買ってきたおもちゃや文房具、手袋や靴下などだ。これまた百円ショップで仕入れてきたラッピング用品で、三人で手分けして可愛くラッピングしてある。
トナカイさやかも一緒に、三人で子供たちにプレゼントを手渡していく。小さい子たちは「わーい、ありがとー」とはしゃぎながら受け取り、大きい子たちは比較的クールに、それでも嬉しそうに受け取っていた。
(……なんか、不思議な気持ち。〈わかば園〉の理事さんたちもきっと、こんな気持ちだったのかな)
子供たちの喜ぶ顔を見ると、自分も嬉しくなる。理事さんたちも、それが嬉しくて援助してくれていたのかな、と愛美は思った。
(きっと、今のあしながおじさんだってそうなんだ)
愛美が自分のおかげで楽しい高校生活を送れているんだと、彼だって思っているに違いない。だから、愛美が困っていたりした時には、色々と手を尽くしてくれるんだろう。
「――みんなー、クリスマスケーキを持ってきたわよー。みんなで分けて食べてねー」
そこへ、大きなケーキの箱を持った秀美さんもやってきた。箱の中身は、白いホイップクリームと真っ赤なイチゴでデコレーションした大きなホールケーキだ。
「わあ、キレイ! 食べるのもったいない。でも美味しそう☆」
「お母さん、ありがと☆ みんなで食べよ♪」
「はーい。じゃあ切り分けるわね。治樹、紙皿とフォーク出してくれる?」
「ほいきた」
秀美さんがケーキを切り分けてくれ――ケーキは実は二つあった――、治樹が出した紙皿に取り分けて、さやかと愛美が二人がかりで子供たちに配って回った。もちろん、三人の分もある。
「じゃあみんな、いただきま〜す!」
「「「いただき
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