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拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第1章 高校1年生
ナツ恋。 @
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 熊谷(くまがや)を過ぎたあたりから、外の景色は徐々に田園風景に変わっていく。

(懐かしいな……。山梨にいた頃の景色によく似てる)

 まだ三ヶ月しか経っていないのに、愛美はどこか懐かしさを覚えていた。

 ――高崎(たかさき)(かる)()(ざわ)などの観光地を通過し、愛美は長野駅で列車を降りた。

 改札を出たところで、スーツケース(キチンとパッキングしたノートパソコンも入っている)と段ボール箱三つを積んだキャリーを引っ張った彼女は切符と一緒に送られてきた久留島氏からのパソコン書きの手紙をもう一度読みながら、キョロキョロとあたりを見回す。

「確か、駅まで迎えの車が来てるはずなんだけど……」

 手紙には、「新幹線が長野駅に到着する頃、千藤さんが迎えに来ているはずですので」と書かれている。
 農園は駅からだいぶ遠いので、迎えに来るなら車に間違いない。

「――あ、あれかな?」

 愛美は何となくそれっぽい、白いライトバンを見つけた。自分からその車に近づいていき、運転席の窓をコンコンとノックする。
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