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トップシークレット☆ 〜お嬢さま会長は新米秘書に初恋をささげる〜
第1部 父との別れとわたしが進むべき道
涙の決意表明 A
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めだ。
大ホールの壇上に父の遺影と
棺
(
ひつぎ
)
を中心とした大きな祭壇と献花台が
設
(
しつら
)
えられ、参列者がそこに白い花を一輪ずつ
手向
(
たむ
)
けていった。お別れの言葉を述べるも述べないも個人の自由。
喪主である母に続いて父に花を手向けたわたしは、何も言わずに遺影を見つめていた。もう決意表明は済んでいたし、「さよなら」は言いたくなかったから。「何て冷たい娘だろうか」と、他の親族には思われたかもしれない。
式典の間ずっと、里歩が母と反対側のわたしの隣に、貢もすぐ後ろの席に座っていてくれたので、わたしも何とか落ち着いていられた。
全員の献花が終わり、いよいよ出棺という時になって、里歩が「あたしはここで帰るよ」と言った。
「絢乃、ごめん! あたし、今日はあくまで両親の代理だしさ。桐島さんがいてくれるなら大丈夫だよね?」
「うん……。里歩、ホントにありがとね。学校はしばらく忌引きになると思うから、三学期が始まったら先生によろしく言っておいて」
「分かった。――桐島さん、あたしはこれで失礼します。絢乃のことお願いしますね」
「はい、任せて下さい。お気をつけて」
コートを着込んでホールを後にした里歩を見送った後、貢が「それでは、そろそろ僕たちも参りましょうか」と着ていた黒いコートのポケットからクルマのキーレスリモコンを取り出した。社用車ではなく、彼の愛車のキーだ。
「斎場まで、僕のクルマで送迎致します」
「うん。桐島さん、よろしくお願いします」
「桐島くん、ありがとう。安全運転でよろしくね」
「はい。――では、お二人は後部座席へどうぞ」
彼はロックを外すと、うやうやしく後部座席のドアを開けてくれた。
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