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無限の成層圏 虹になった男
九話
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逆に浮き彫りにされる。
 おっと、そろそろ着替えが始まってしまう。急がなくては。

 「おい織斑、アズナブル。デュノアの面倒を見てやれ。同じ男だろう」

 そう言われたのでデュノアのもとへ行こうとするが、既に一夏にデュノアが接触を図っていた。

 「君が織斑君?初めまして、僕は……」

 「そういうのは後にしよう。シャア、早く行こう」

 「うむ、急いだほうが良い」

 「えっ、ちょっと、うわ!」

 私に言葉をかけるや否や、デュノアの手を握る一夏。相変わらず、パーソナルスペースの狭い男だ。

 「取り敢えず男子は空いているアリーナ更衣室で着替え。これから実習のたびにこの移動があるから、早めに馴れてくれ」

 「う、うん……」

 デュノアは何やら落ち着かない様子だ。どうかしたのか。

 「なんだ、トイレか?」

 「い、いや!全然違うよ!」

 「そっか、それは何より」

 一夏とデュノアと走りながら話す。

 「今日はどこが開いているんだ?」

 「第二アリーナの更衣室だぜ、シャア!」

 そう言ってると、デュノアが話しかけてくる。

 「そ、その……二人とも、仲いいんだね」

 「それは、寝食を共にしているからな」

 「時期にデュノアもこうなるぜ」

 そう言うと、少し頬を赤らめた様子でデュノアが言う。

 「シャルルでいいよ、僕の事は」

 「じゃあ、俺も一夏で」

 「私の事はシャアと呼んでくれて構わない」

 そう返しながら走ると、目の前に人影が。

 「あっ、転校生発見!」

 「しかも織斑君とアズナブル君と一緒!」

 「しまった、見つかったか!」

 そんな人影を気にせず、一直線に走り続ける私達。
 人影がどんどん増えて来た。

 「いたわ、こっちよ!」

 「織斑君が転校生と手をつないでる!」

 「美しい……ッ!」

 捕まるとまずい、そのまま質問会開催からの授業に遅刻のパターンだ。

 「さっさと抜けよう、一夏君、シャルル君」

 「ああ、そうしよう」

 そうして、どうにか群衆に捕まる事無く無事校舎から出る事ができた。
 そして第二アリーナ更衣室到着。時間はぎりぎりだ。

 「うわ、時間やばいな。すぐ着替えようぜ」

 そう言って中に入り、すぐに上着を脱ぎ棄てる一夏。私も上着を手にかけた所で、予想外の声が上がる。

 「うわぁ!?」

 シャルルが驚きの声を上げていた。一体どうしたと言うのだ。

 「なんだ、着替え忘れたのか?言っとくけど、織斑先生は遅刻には怖いんだぜ?」

 「う、ううん。何でもないよ。すぐ着替えるけど、あんまり見ないでね」

 「お、お
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