六話
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て、結構似た境遇してるよな。だからこんなに早く仲良くなれたのかな」
「いや、一夏君の人の好さだ。私は君が同室でよかったと思う」
「なんか、照れるな」
そう言って一夏は笑った。これは私の本心だ。
甘さと若さが垣間見えるが、一夏は基本的に善良な人だ。そんなルームメイトを見ると、私のかつての友を思い出す。
ガルマは、私が殺した。
何度もチャンスはあったものの、結局自分で手を下すことはできずに。
間接的に木馬の部隊を使って、私は無線であざ笑うかのように彼を殺した。
ガルマと私、一体何方が坊やだったのか。
結局、若さ故に起こした復讐はむなしさだけが残った。
だが、今は違う。
「明日だろう、クラス代表戦は。頑張れよ」
「ああ、絶対勝って見せるぜ」
拳をこつん、とぶつけ合う。
私は彼を信じよう。
誰かを信じるという事は、あの宇宙世紀でやり残していた事だから。
試合当日、第二アリーナ第一試合。組み合わせは俺と鈴だ。
俺の目の前には、鈴とそのIS甲龍が待ち構えていた。
「一夏、今謝るなら少し痛い目を見るだけで済むわよ」
「謝るのは後にするよ。全力で来てくれ、全て受け止めてみせる」
鈴の言葉に少し挑発ぎみに返した。俺が悪い事を言ったのは事実だ、簡単に許してくれるとは思ってない。だが今回の勝負には拘りがあった。
「ふーん。……言っておくけど、只じゃ済まさないからね。あんた」
「覚悟の上さ」
そして、ブザーが鳴る。戦闘開始だ。
即座に雪片二型を展開。鈴の異形の青龍刀を受け流す。
相手は二刀、扱いもこなれている。近接戦でも分が悪いか!
「初撃を防ぐなんて、あのイギリス組もよく仕込んだじゃない」
二刀を自在に扱い、斬り込んでくる。手数は相手の方が多い、このままじゃ斬り刻まれておしまいだ。
はじき返すように後方に移動すると、甲龍の肩アーマーがスライドする。嫌な予感!
反射的に瞬時加速を行うと、俺のいた所を強い風のようなものが通り抜けていく。
「衝撃砲を避ける、ね。随分と勘がいいじゃない。でも____」
機体中央に衝撃。まるでボディブローを貰ったかのようだ。
「____今のはジャブだからね」
また見えない何かが飛んでくる。まずい、避けきれない!
肩に当たったそれは、俺の機体バランスを崩した。地面に叩きつけられる。
これは、思った以上に分が悪いぞ……
「目に見えない砲撃、か」
「衝撃砲『龍咆』、砲身も砲弾も目で見えないわよ。どこまで耐えられるか、見せてもらいましょうか」
砲弾が目に見えないのはいい、だが銃
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