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無限の成層圏 虹になった男
五話
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だと思うが。

 「なんだ、鈴ってシャアみたいのが好みだったのか」

 「うっさい!この朴念仁!」

 実際、一夏は意にも介さず答え、鳳を怒らせている。まあ確かに、一夏はそういうもの(・・・・・・)に疎い気質がある。朴念仁と言うのも、彼女の言う通りかもしれない。
 少し口論を続けた所で、鳳が口を開く。

 「まったく。……所で一夏、あんたIS乗ってまだ日が浅いんでしょ」

 「まあ、そうだけど」

 「そんで、クラス代表?」

 「まあ、成り行きでな」

 「ふーん。じゃ、じゃあさ、ISの操縦、見てあげてもいいけど」

 「別にいいかな」

 一夏の言葉に、唖然とする鳳。目論見が外れたと見た。

 「な、なんでよ!?」

 「いや、別にシャアとセシリアに見てもらっているからなあ」

 「イギリスの代表候補生はともかく、なんで男に教わってるわけ!?」

 「そりゃあ、シャアの操縦がとんでもないからだけど……」

 一夏の言葉に、ギロリと鳳が私を睨む。こういうのは蚊帳の外だから楽しいのであって、突然矢面に立たされると困る。

 「あんた、一夏に何教えてるってわけ」

 「教えるというより、共同研究だな。皆で効率的なマニューバ、武器運用を試している勉強会のようなものだ」

 私は素直にそう答えた。まあ、現状は私が一夏とセシリアの二人に教導していることの方が多いが。

 「じゃあ、そこに参加しても別に構わないわよね」

 「それは、別に構わないが……」

 「いや、ちょっと待ってくれ」

 当然のように参加を表明する鳳に、私は了承を伝えたが、ここで思わぬところから否が入った。

 「折角なら、俺は手の内を知らない状態で鈴と戦ってみたい。そこでどこまでやれるか見てみたいんだ」

 「んなっ……」

 一夏がそう答えると、鳳は思ってもみなかった反応にたじろぐ。

 「ふーん。……いいじゃない、代表戦で泣き見ても知らないわよ」

 「おう、望むところだ」

 そう言って、鳳は去っていった。さて、と。

 「そこまで言ってくれたのであれば、情けないようなところは見せないでくださいまし。わたくし達に泥を塗らないでもらいたいものですわね」

 「そうだな。余りにもみっともない負け方をするようであれば、我々の面子は丸つぶれだ」

 「おっと、予想外の所でプレッシャーが」

 セシリアと私の言葉に一夏が苦笑する。だが、言葉だけ勇ましいじゃこちらとしても困る。

 「これはみっちりしごかなくてはいけませんね、シャアさん」

 「これからしばらくは一夏君のクラス代表戦に向けての準備としようか」

 「お、お手柔らかに……」

 「それは一夏
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