一巻
二話
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周りが騒めく。無理もない、突然そのような大役を決めろと言われたら動揺だってする。
そんな中、一人の少女が言い放った。
「織斑君がいいと思います」
「私も織斑君がいいと思います!」
その声に一夏君の方を見ると、見てて面白いほどに驚いている。
「お、俺っ!?」
一夏が思わず席を立つ。
「織斑、黙って席に着け。さて、他に誰かいないか?ならば織斑に決定するが」
さらに騒めく教室内。それに交じって聞こえてくる声がある。
「アズナブル君もよくない?」
「そうだね!アズナブル君も男性IS起動者だし、特別だよ」
その声にため息をつく。正直、見世物にされるのは好かない。
その中、ピンときれいに腕を伸ばすものが一人。
「どうした、オルコット。自薦か?」
そう織斑先生に聞かれたセシリアは、はっきりとした声で言う。
「いえ、他薦です。シャア・アズナブルを推薦します」
その言葉に、私は少し固まった。私を推薦?何故?
「ほう、代表候補生たるお前が推すか」
「はい。間違いなく、この場で最も適してるかと」
凛とした声は、まるで自分がこの世で最も正しい事を言っているかのようだ。
「他に誰かいないか」
「は、はい!推薦します!」
織斑先生の言葉に応えたのは一夏だった。
「オルコットさんを!その、だいひょう?こうほせいとやらなので……」
一夏の言葉に、唖然とした後ため息を吐くセシリアが見て取れた。
「他はないか……ふむ。では織斑、アズナブル、オルコットの三人を候補とする。……決め方は、面倒くさいから決闘でいいだろう。一週間後に三人がそれぞれ一対一で戦い、最終的に代表を決める。異論はないな」
その言葉に、三人で返事する。よくもまあ、厄介なことになった。
「それでは、授業を始める。まず最初に実弾を射出する装備について、特徴としては……」
そういって授業をする織斑先生の声に、私はペンをとった。
授業を終え、放課後。
私は一夏君と一緒に寮へ向かっていた。
「うぐぐ……生活必需品と携帯だけとか、そりゃないぜ」
「まあまあ、急なことだったんだから仕方が無いだろう」
どうやら、私は一夏と同室になったらしい。まあ考えてみれば当然か。
そんなわけで、先に寮に入っていた私が一夏を案内している。
「ついたぞ、これからルームメイトとしてよろしくたのむよ」
「ああ、よろしくなシャア」
私が扉を開け中に入ると、一夏がそれに続いて荷物を下ろす。
「おお、結構広いな」
「いやはや、手塩にかけ
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