暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第四章 クリスマスの夜に…
第30話 《背教者ニコラス》
[1/5]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話



「クソ……どんだけ警戒してるんだよ、キリトの奴。これで二回目だぞ。……シリカ大丈夫か?」
「だ、大丈夫です……。でも、キリトさんの速さに付いて行くだけ、もう……。あの、あたしの所為(せい)でキリトさんにバレてないですか?」
「大丈夫だ。戦いや速く走るのに集中しているのか、今のところはバレてない」
「よ、良かった〜…」
 シリカが、自分の《隠蔽》スキルが上手に出来ていないくても、キリトを追いかけているのがバレていないと知り安心した声を漏らす。


 …今、俺とシリカはキリトにバレないように、キリトを後ろから追いかけている。簡単に言えば尾行だ。
 けどキリトを尾行するのは、かなり大変だ。 
 今の俺とシリカの会話から想像ができるだろうが、まずキリトは走るのが速い。
 しかも、尾行し始めてから二回ほどモンスターと戦闘があったのだが、その(たび)に後ろを確認して尾行がいるかを確認してくる。ホント、どれだけ警戒してるんだよ…。

 その確認の所為で、キリトの速さに《値移行》を使いながら追いかけて、隠れる為に《隠蔽》を使いながら《追跡》スキル使い、アルゴに貰った地図を確認しながら進む。
 それに加えてさらに、《聞き耳》で俺たちが温泉から出るくらいに降りだして積もってきた雪を、キリトが踏む音を聞き取りながら、一定の間隔をあけて後を追う。

 これだけの事を(おこな)いながら後を追うのには凄い集中力が必要で、シリカの場合《隠蔽》スキルが(おろそ)かになり始めていた。足音とかが鳴り出してきたしな。
 それでもさっき俺が言ったように、キリトにはまだ気付かれていないらしい。


 そうやって再び追い始めてから数分が経ち、急にキリトが立ち止まった。
 それと同時にキリトの近くに十人ほどのプレイヤーが現れた。
 現れた奴らとも距離が離れている為か、俺たちには気付いていないらしい。
 《聞き耳》スキルで少しだけキリトとの話し声が聞こえるけど、この声は……クラインか?
 そうなら多分、クラインもキリトを止めに来たんだろうな。
 …キリトを止める為にクラインの味方をしに行きたいけど、悪いけどキリトを足止めしておいてくれよ。

「シリカ……多分だと思うけど、クラインがキリトと喋りながら足止めしてくれてる。今のうちにキリトを先回りして待つぞ」
「良いですけど……でも、シュウさんはキリトさんが向っている(もみ)の木の場所が分かるんですか?」
「今キリトが向って行ってた方向にあるワープポイントに入るとあるんだろうな。多分。…地図を見る限りだとあそこを通ると他の場所へのワープポイントも無いから、あそこが最後のワープポイントだ」
「分かりました。キリトさんにバレないように、先に行って隠れておくんですね」
「そういう事……そ
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ