第二章
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その話を聞いたストコビッチは真剣な顔で言った。
「いや、やはり西側の最新鋭に勝つ為にはな」
「彼等の技術を取り入れて」
「新しい方針でいくべきですか」
「そうすべきですか」
「整備性や量産性は当然考慮するが」
それでもというのだ。
「やはりな」
「性能ですか」
「だから可変翼を導入し」
「コクピットも水滴型にして」
「これまでの我が国の戦闘機とは一線を画していきますね」
「そうすべきだ」
こう言ってだった。
コルシコワとも直談判することにした、二人は空軍総司令部の会議室で紅茶を飲みつつ向かい合ったが。
ここでだ、彼は言ったのだった。
「絶対にだ」
「次期主力戦闘機はですね」
「西側の様にな」
「可変翼でいくべきですか」
「これまでのタイプではな」
どうにもというのだ。
「駄目だ、だからだ」
「可変翼で」
「エンジンもこれまでは単発だったが」
一つだったがというのだ。
「それをだ」
「双発にして」
「西側の最新鋭機の様にしてな」
「彼等に勝つ様にですか」
「すべきだ、違うか」
「いえ、西側の兵器はコストが高いです」
コルシコワはストコビッチに強い声で反論した。
「そのことを考えてです」
「数を用意すべきか」
「多少性能が落ちましても」
それでもというのだ。
「コストが安くしかも」
「整備と量産がしやすい」
「そうした方がいいです」
「私の設計ではコストも高いか」
「そうかと」
こう言うのだった。
「やはり」
「それでか」
「私は私の設計でいきます」
「では私もだ」
ストコビッチも強い声で反論した。
「私の設計でいく」
「あくまで、ですね」
「上層部にも話す」
「では私も」
二人共退かなかった、そしてだった。
彼等はそれぞれの設計した戦闘機を検証し改善もしていきつつそのうえで主張していった、そしてそれぞれの試作機が完成したが。
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