第十八話 地方と敵
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後
案外東京の制圧は上手くいった。
交通の集まるところということもあり、自衛隊や他の国からの支援は早く届いた。
日本の地形をよく知る自衛隊の前では、無力のようだった。
だが、それで終わりでは無い。
先程も言ったように、東京は交通の集まるところだ。
逃げることだって容易にできてしまう。
残った深海棲艦軍は北、宮城、長野、静岡に別れ進攻。
静岡は既に制圧済みだが、宮城・長野については完全な制圧とまでは行っていない。
宮城、長野、どっちに行くか、今話し合っているところだ。
「地形的に考慮するなら長野の方が、色々と…」
「でも、戦力で考えるなら宮城でもいいんじゃない?」
F/A18と、F15Cがそれぞれ考慮して、宮城か長野か決めている。
戦力や地形、その他…色々ある。
「F15C、でもここはこう攻め込まれた時、この仮想アルファ地点を主に防衛すれば巻き返せます。
ルートも複数ありますし、防衛・攻撃両面しやすいです。」
「F/A18さん、まぁ、それは一理あります」
「更に言うとするならば、ここに攻め込まれる。そんなことになったら、3方向、4方向からの襲撃も考えられます。
6人での攻略は厳しいでしょう。ここならば、防衛は一点に持ち込めます。」
会議室の大きなテーブルに、地図が広がっている。
そこには、長野と宮城で、色々な記号などが書いてある。
仮想アルファ…仮想ベータ…色々な面を考慮しながら、決めていく。
「ふぅ…提督、飲む?」
会議室でF/A18とF15Cにより決めている隣で、
yak-131と提督は世間話等をしていた。
SU30とF15Sは寝坊だ。
「私は大丈夫。コーヒーがあるからね。」
「コーヒーの種類は?」
「カフェラテ」
「いいね。」
あったか〜いコーヒーをゆっくりと嗜みながら、雑談を繰り広げる。
yak-131の視線が胸部に写っているのは、何故なのか…理解出来ぬ
「(いいな…)」
「yak-131、何かあった?」
「!?、ああいや、なんでもないから!で、何の話だっけ?」
明らかな動揺がみてとれる。
茶色の瞳孔は、目を逸らそうと右下を見ている。
「あ、あぁそうそう、スキーの話だったよね」
「うん、志賀高原って、東京ドーム40個分あるらしいよ。」
「ホントなの?」
「そうだよ〜、志賀高原は、東京ドームがだいたい40個入る位の面積なんだよね。」
会議室の深い背もたれに倒れ込んで、雑談をする。
こういった雑談こそ、いちばん楽しいものだ。
「分かりました、長野にしましょう。提督、長野へ。」
どうやら、長野に決まったようだ。
コーヒーを飲み干し、会議室を出る。
すぐに準備をしなければ。
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ