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第二話 斬獲のシュラネス
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『死ななければ分からんのか。ならば―』

彼は振り返り、やっとの思いで立ち上がるアッシュにこう告げる。

『暫く寝ているがいい』

死神は刀を大きくなぎ払い、その剣圧だけでアッシュを凄まじい速度で後方まで吹き飛ばした。

『かっ・・・は!?』

アッシュはグランドクロスの正門の外まで吹き飛ばされ、意識を失った。

『お前の風は脆い』

シュラネスはそれだけを言い残し、後ろを振り向く。
そこには、同じ幹部の一人、シルフィーナがいた。

『ヒュー♪さすがだね。で、あの子は殺さないの?』

彼はシルフィーナを通過しながら、口を開く。

『殺す価値すらない。今は、な』

二人はその場を立ち去ろうと歩き出す。
意識を取り戻したアッシュは、二人の背中を見つめ、右手を伸ばした。

『待ち、やがれ・・・っ』

やがて伸ばした右手の力が抜け、アッシュは再び意識を失った。
圧倒的な実力差。
これが、紋章騎士団幹部の力。
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