第63話
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?」
「…………うん。…………博士とキャラハン先生が以前、話していたことがあるんだ。物質の最小単位の反応融合を利用して莫大なエネルギーとして取り出す技術。絶対に実現できない――――――いや、してはいけない悪魔の仮想兵器。”反応兵器…………そんな風に呼ばれていたよ。」
「…………反応、兵器…………」
「なんでしょう…………理解が追い付いてはくれませんが。」
「クク…………怖気がするようなヤバさを感じさせるじゃねえか。」
「……………………」
「…………あくまで思考実験、理論上の存在でしかないはずです。MK社の予測シミュレーションでも現時点での実現可能性は極小レベル――――――たとえ”並列分散処理”を利用しても堪えられないブレイクスルーでしょう。
カトルの答えを聞いたフェリとアニエスは呆け、本能で危険な物であることを察したアーロンは不敵な笑みを浮かべ、ヴァンは考え込み、リゼットは問題点について指摘した。
「ええ、僕もそう思います…………たとえ一年半前の決起の黒幕でも。それでもキャラハン先生がその不可能に挑んでいたとしたら…………」
「ああ、ますます所在不明のままにはしておけなくなってきたな。」
「はい――――――何としても見つけないと!」
その後パワハラ教授の告発の依頼を出した依頼人に接触し、事情を聞いた後依頼人から行方不明になったキャラハン教授が助手達にとっては見慣れない男と頻繁に出入りしていた場所がオージェ峡谷の野外実験棟である事を教えてもらい、そこに行方不明になったキャラハン教授がいると推測したヴァン達は峡谷の野外実験棟へと向かい、野外実験棟に到着後実験棟に突入したがそこには人は誰もいなかった。
〜オージェ峡谷・野外実験棟〜
「あちこち錆びついてんな…………やっぱり人はいなさそうだが。」
「あっちの端末は生きてるな。導力ネットのケーブルも繋がってる。」
「もしかしてキャラハン先生が…………?」
起動し続けている端末に気づいたヴァン達は端末に近づき、カトルが端末を操作し始めた。
「調べられそうですか?」
「…………ダメだ、何重にもプロテクトがかけられている。」
「専用の走査アプリを使います。十数分もあればロックを解除できるかと。」
アニエスの疑問に悔しそうな表情で答えたカトルが肩を落とすとその横でリゼットが端末を操作し始めた。
「…………凄いですね…………精密で、それでいて速い。」
「恐れ入ります。」
(…………でも、なんだろう。この速さはまるで…………)
そしてリゼットの補佐によってプロテクトのロックが解けるとカトルは端末を操作して、ヴァン達に端末
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