第63話
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もらう!」
「それにこの現場はメンフィル帝国領なのだから、幾ら国家間の関係が良好とは言え、北カルバード総督府――――――他国であるクロスベル帝国の所属であるGIDの貴女に指図する権限はないのじゃないかしら?」
「っ…………現場保存の鉄則は無視しないでもらいましょうか…………!」
アルヴィス達とカエラ少尉が互いに睨み合っている中ヴァン達はキャラハン教授の遺体を見つめて話し合っていた。
「ハッ…………ついに尻尾を出しやがったワケだ。」
「ああ――――――昨日の研究室での拉致も含めて。”連中”との取引の末の最期なのは疑いようもねぇだろう。」
「サルバッドと同様、ですか…………」
「あの時はエースキラーの皆様方の迅速な動きのお陰でギャスパー社長は殺されずにすみましたが…………今回もあの時と同じ”口封じ”と”見せしめ”かはわかりませんね。」
「…………随分と冷静なんですね、皆さん。人が一人、死んだっていうのに…………」
ヴァン達がそれぞれ冷静な様子で話し合っている一方その光景が信じられないカトルは信じられない表情でヴァン達に指摘した。
「――――――いえ。今にも灼けつきそうなくらいです。」
「こちとら散々やられてるんだ…………ある意味、絶好の機会ってもんだぜ。」
「…………あなたたちも…………」
「…………その、二人共、色々あったんです。」
それぞれ静かな怒りを纏っている様子のフェリとアーロンの言葉を聞いたカトルは二人もそれぞれアルマータによって親しい人たちを殺された事を悟り、カトルにアニエスが2人の事を軽く説明し
「…………先生の事は残念だった。だが、色々と手がかりも出てきた――――――確信に近づいてるのも確かだろう。その意味でまだ何も終わっちゃいない…………冷静に判断して辿り着くしかねぇ。奴らに”借り”を返すまではな。」
「…………っ…………」
ヴァンの指摘にカトルは唇を噛み締めて考え込んだ。
「やっぱり鍵になるのは、手記にあった”最後の条件”だろう。一年半前のヘイムダルの決起――――――色々あったが、あれを起こした”黒幕”は技術的特異点を起こしたらしい。その時点での人間には到達不可能な未来の技術が観測され、現実化し…………事件解決後にそれらの技術の全ては一切失われちまったという。」
「!そうだったんですか…………!」
「またヤバイ裏情報を…………そうした技術が使われたってことか?」
ヴァンが口にした裏情報を聞いたアニエスは驚き、アーロンは真剣な表情で訊ねた。
「いえ、それらの技術が再現不可能であるのは各方面の調査からも判明しています。逆にいえば、いずれ人類が再び到達する可能性がある技術でもある
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