四話 とりあえずガワは出来たけど&嫁さん出来ました
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スト。煽るメディアに乗る群衆。
まあ、流石に倫理感が少しは働いたのか、乳幼児が的にされることはなかったものの、コーディネーターの著名人の家に、小動物の遺骸を投げるなどの行為が多発。
医薬品、セキュリティ関連の株がストップ高となるなど、世界は再び今混迷の中へ沈んだ。
で、ミオリネさん。彼女は前述した『病にかかりにくい、免疫力の高い身体に』調整された人間だった。
こっからは、余り当人も話したがらないし、自分も聞いちゃいないが、そうとう『嫌な事』されたらしく。
一人娘の身に危険を感じた父親、デリング・レンブランの発案により、早々に婚姻による身元の確立と安全化をはかるため。
ブルーコスモス内で発言力の高いアズラエル財団に所属し、何故かコーディネート技術に忌避感を持たない自分に白羽の矢が立った、らしい。
何を馬鹿な、というかもしれないが、ブルーコスモスを主体とする反コーディネート技術を謳う集団は何故か大西洋連邦とズブズブの関係にあるので、逆を言えば、裏で手を組んでいる大西洋連邦に所属し、ある程度のツテを持っている人間に対しては、配慮してくれるのである。
そうこう考えているうちに、着いた自宅の呼び鈴を押す。
すると、カチャリと、勝手にドアが内側から開いた。
「パッパ!」
二歳になる娘のよちよち歩きを、鞄を引っ掛けた両腕で抱きとめながら、ジョンは続けた。
「ただいま、マリィ、ミオリネ」
その声に、白いエプロンを引っ掛けて入口までやってきた女性、が顔をほころばせて言った。
「おかえりなさい、貴方」
第四話 終
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