第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第1話 え? 俺が使い魔ですか?
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に母国語を使用します」
大体、魔法と言うのは、その地に住む精霊や神の能力を借りて発動する物です。
それを、イチイチ翻訳しなかったら通じないようなルーン文字を使って発動しようとしても無意味に霊力を消費するばかりで、より効果の高い魔法が発動出来る訳は有りません。
少なくとも、俺の師匠はそう言って居ましたし、実際、西洋系の魔法使いは、俺の暮らしていた日本では、圧倒的に人数が少なかったですから。
「成るほど。シノブくんは東方の出身と言うことですか」
何故か、またもやコルベールのオッチャンが納得したかのようにそう言った。
……この世界でも、東洋の神秘は存在するのでしょうか。例えば、不思議の国日本とか、サブカルチャーの聖地とか。
……って言うか、つまり、俺は東洋産の漆黒の髪の毛を持つ悪魔と言う感じに取られている、と言う事なのですか?
俺の記憶が確かなら、東方の王と言うとオリエンス。太陽の昇るトコロ。つまり日の本。日本を指す言葉にも通じるな。
もっとも、そんな大物と取られたとも思わないですが、それなりの名の有る悪魔と思われた可能性は有りますか。物腰は柔らかで多数の眷属を操る魔物。確かに、俺が召喚事故で、正体の良く判らない存在を召喚した時にそんなヤツが顕われたら、そう思いますから。
「ええ、そう思って貰えば間違い有りません」
それに、この部分に関しても仕方がないでしょう。誤解はその内に解けるとも思いますし。
俺は、悪魔と呼ばれるほど邪悪でもないですし、ねじ曲がっている訳でも有りません。
まして、何処からどう見ても、俺は人間ですからね。
見た目に関しては……。
それと、その使い魔のルーンに関しては……。
「その使い魔のルーンに関してなんですが、先ほど、タバサ嬢と契約を交わした直後に、何故か、首の後ろ辺りをチクチクするような感じが走ったのですが、それの事なのでしょうか?」
俺は、自分の右のうなじの辺りを指差しながら、コルベールのオッチャンにそう告げる。
それ以外に違和感を覚えた箇所もないですし、少なくとも、タバサちゃんとの間に霊道が繋がっている以上、この使い魔契約は完了しているはずですから。
それならば、この世界の使い魔契約のルール通り使い魔のルーンとやらも、その辺りに刻まれていると考えて間違いないでしょう。
俺が指し示したうなじの辺りを覗き込むようにする、コルベールのオッチャンとタバサ嬢。
えっと、コルベールのオッチャンは問題ないですけど、タバサ嬢はこの身長差が有ったら、その使い魔のルーンを直接見る事は少し難しいですか。
それならば……。
俺は、片膝をついて、彼女にも、その使い魔のルーンが見えやすいようにしてやる。
「どうも、見た
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