暁 〜小説投稿サイト〜
蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第1話  え? 俺が使い魔ですか?
[14/16]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話
た質問に対しては、誠実に答えを返す俺、なのですが……。
 そもそも、おそらく、ここは異世界だと俺は思って居ます。
 何故ならば、俺が住んで居た世界に表向き魔法は存在していない事に成っていましたから。

 それに、このコルベールのオッチャンは未だしも、あのタバサとか言う女の子の髪の毛は蒼ですよ。こんな人間、少なくとも、地球人には居ませんよ。
 まして、俺の周りに居るギャラリーの一部に、妙な生物を連れた連中が居るのですから。

 あれは、どう考えても魔獣や幻獣と呼ばれる種類の生物。地球にはほとんどいない生命体です。
 まれに、異世界から紛れ込んで来るヤツは居ますけどね。

「残念ながら聞いた事は有りませんね」

 コルベールのオッチャンがそう答えた。それに、これは想定通りの答えですから驚くには値しません。確かに、まさか自分が使い魔にされる事と成るとは思わなかったけれども、これでも俺は式神使い。
 東洋系の召喚士としての修業は積んで来てはいます。有る程度の事態には対処可能ですから。

「ところで、シノブくんの身体を少し確認させて貰って良いでしょうか。
 使い魔のルーンを確認したいのですが」

 俺の考えなど気にして居ない……と言う因りは、少し焦り気味の雰囲気でコルベールのオッチャンがそう聞いて来る。何となく、時間的に焦っているような雰囲気を発して居ますね。
 ……って言うか、彼の言葉の中に存在していた使い魔のルーンと言う単語。これはつまり、ルーン文字を使用する、

「成るほど。ルーンを唱えるか、何かに刻む、書き写す事によって発動させるタイプの魔法の事ですか」

 俺がそう答えた。この言葉から推測すると、矢張り、西洋系の魔法。俺の知って居る魔法の種類で言うとルーン魔法と呼ばれる魔法で間違いないでしょう。
 しかし、普通に考えると、西洋系の魔法は、とある十字教の勢力が強くなるに従って闇に潜って行ったはずなのですが。
 それなのに、こんなトコロで魔法学院などと言う学校まで作って教えていたら、あっと言う間に異端審問官に踏み込まれて、非常に不幸な結果と成るはずなのですけど。

 つまり、この世界には、ルーン魔術を悪魔の魔法として弾圧して行った十字教は存在しないか、それとも、それほど強い勢力を持っている訳ではない、と言う事なのでしょう。

「シノブくんの魔法は、ルーンを使わないのですか?」

 コルベールのオッチャンが少し不思議そうに聞いて来る。
 またもや妙な質問ですけど、おそらく、ルーン魔術以外の魔法を知らないか、そもそも存在していない世界なのでしょう。
 少し歪ですけど、そんな世界が絶対にない、と言う事もないはずですから。

「私の魔法は東洋系に属しますから、ルーンを唱える事は有りません。口訣は基本的
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ