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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第1話  え? 俺が使い魔ですか?
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ん。
 先ほどのくちづけに関しては流石に少し驚かされましたけど、それでも魔術的な意味が判って仕舞えば、大して不自然な行動だったとも思えませんから、納得出来ましたし。

 それと、一抹の不安として存在していた精神的な支配に関しては、どうやら為されているような雰囲気は有りませんね。今のトコロは表面上からしか判りませんが、ウィンディーネからも、警告のような物は為されて居ませんから、おそらく大丈夫だと思います。

「あ、失礼しました、ミスタ・タケガミ。私は、このトリステイン魔法学院で教師を務めさせて頂いていますコルベールと申す者です」

 光頭人種のコルベールと名乗る男性が俺に対して、そう挨拶を行って来た。
 その際、やや南中高度からは下がった時間帯の太陽の光を俺に直接反射されて、眩しいの眩しくないの。

 本当に、少しは人の……。おっと、彼は光頭人種ですから、色々な意味で頭が下がる人でした。
 少なくとも、敬意は表して置く必要が有る御方でした。上から目線などもっての外。

「あ、言え、ミスタ・コルベール。私は未だ、十六歳の少年に過ぎない未熟な人間です。
 そのような人間にミスタなどと言う敬称は必要ないと思います。どうか、シノブと呼び捨てにして下さい。
 私は、向こうの世界でも、学生に過ぎなかったのですから」

 かなり丁寧な言葉使いで、そう応対を続ける俺。
 しかし、モノローグと実際の台詞がまったく別人のような気もして来ますね。

 もっとも、ミスタなどと言う敬称などは少し恥ずかしいのは事実です。それに、俺が十六歳で、地球世界では学生だった事は事実ですから。
 更に、相手が丁寧な物腰で対応して来ているのですから、こちらも、それなりの態度で応対するのが礼儀と言う物です。まして、どう見ても、相手の方が年長なのは間違いないですから。

「そうですか。それでは、シノブくんは貴族なのでしょうか?」

 あっさりと俺の言葉を受け入れてくれた、コルベールと名乗ったオジサンが引き続き質問を投げ掛けて来た。
 う〜む。しかし、相変わらず意味不明ですね。一体、俺の何処をどう見たら、貴族に見えると言うのでしょうか。

「いえ。確かに、明治維新の前までは薩摩藩の武士だったようですが、明治維新の際に士族としての位を捨てて、以後はずっと平民として暮らして来た家系ですよ」

 一応、そう答えて置く俺。尚、これは事実です。母方の方は。
 もっとも、士族としての身分を捨てて、士族の商法で始めた廓が大当たり。ぼろ儲けをした口らしいですけど。
 但し、その勢いに乗って、一族が満州に進出したのが運の尽き。曾じいちゃんは満州鉄道で汽車の運行計画などを行っていたらしくて、実家の方には当時の勲章などが残っていたらしいですけど、戦後、日本の方に戻っ
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