第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第1話 え? 俺が使い魔ですか?
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らいで慌てて居てどうしますか。
妙に心臓が高鳴っているけど、大丈夫。問題はない。
アガレスとウィンディーネから、明らかに面白がっているような雰囲気が流れて来ているけど、問題はないはずです。
ほとんど、俺に取っては永遠に近い一瞬の後、契約のくちづけが終了したのか、タバサ嬢から解放される。
慌てて、能力を籠めてタバサ嬢との間を見つめてみる俺。その、二人の間を繋ぐ淡い光の帯。
……成るほど。確かに、うっすらとでは有りますけど、俺とタバサ嬢の間に霊道が開かれているのは、俺の見鬼でも確認出来ますね。
つまり、霊的な意味で、彼女と俺が繋がったと言う事ですか。
タバサ嬢が、背後の光頭人種のおじさんの方に何事かを伝える。その言葉に対して答えるように首肯くおじさん。
そして、そのふたりが。いや、おそらく、この場に居る俺以外の全員が、何故か俺に注目して居る。
次に起きる、何かを期待するかのような雰囲気を発しながら。
奇妙な空白。一歩離れて、俺を見つめる蒼い髪の毛の少女は、その晴れ渡った冬の氷空に等しい瞳に真っ直ぐに俺を映し、まるで次の台詞を待つ舞台上の女優の如き凛とした、しかし、自然な立ち姿で次の何かを待って居た。
「あ、え~と、シノブクンと言う名前だったかな」
沈黙と春の精霊に祝福された奇妙な空白の後、俺と契約を交わした蒼い髪の毛の少女。タバサ嬢の後ろに控えていた光頭人種のおじさんが声を掛けて来ました。但し、その奇妙な空白の意味は判らなかったのですが。
……って言うか、俺の名前はシノブクンではないですよ。
更に、何故か、現地の住民の言語が理解可能と成って居ますが。
「いえ、私の名前は武神忍です。くんと言うのは、私の国の敬称に当たる部分です。
ファミリーネームが武神。ファーストネームが忍。私が暮らしていた国では、ファーストネームよりも、家系の方が歴史的に重要視されましたから、ファミリーネームの方を先に表記するのです」
光頭人種のおじさんに対して、そう礼儀正しく答えて置く俺。但し、俺自身の思考は日本語使用のままで。この状態でも、おそらく、俺の言葉は通じていると思いますから。
何故ならば、おそらく、あの契約のくちづけの前に唱えられていた呪文には、お互いの言葉を通じさせる術式が組み込まれていたと言う事だと推測出来ましたから。あの奇妙な空白の時間は、その魔法が効果を現した何らかのサインを待つ時間だったのでしょう。
……って言うか、さっきの台詞は俺の台詞ですよ。一応、言って置きますが。
これでも、オンとオフは使い分ける主義ですから。
それに、これでも魔法な世界に首までじっくり浸かって百まで数えて来た人間ですから。少々の事では驚きませ
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