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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
25.鍍金の勇者
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思って........俺は何の力もないのに.......)

再び眼からは、涙がこぼれ落ちる。


『逃げ出すのか?』

(そうじゃない。現実を認識するんだ)

『屈服するのか?かつて否定したシステムの力に?』

(仕方ないじゃないか......俺はプレーヤーで、やつはゲームマスターなんだよ)

『それは、あの戦いを汚す言葉だ。わたしにシステムを上回る人間の力を知らしめ、未来の可能性を悟らせた、我々の戦いを』

(お前は?)

顔をあげると白衣の男が......

『ーー立ちたまえ、キリトくん!!』


「こんな魂のない攻撃に......あの世界の刃はもっと重かった!!」

体を無理矢理起き上がらせる。

「もっと痛かった!!」

立ち上がる。

「やれやれ、妙なバグが残っているなぁ!!」

須郷がこちらに向かってき、裏拳を放つがそれを掴み取る。

「システムログイン。ID《ヒースクリフ》」

すると俺の周りをウインドウが無数に広がる。

「なっ!なに、なんだそのIDは!?」

須郷が動揺を隠せずにいる。

「システムコマンド、管理者権限移行、ID《オベイロン》をレベル1に」

「なっ、僕より高位なIDだと!?あり得ない、僕が支配者!創造者だぞ!この世界の王、神!!」

須郷の往生際が悪く、ウインドウを何度も開こうとする。

「そうじゃないだろ」

須郷は怒った表情でこちらを向く。

「お前は盗んだんだ。世界を、そこの住人を!盗み出した玉座の上で一人踊っていた泥棒の王だ!」

「こ、このガキ......僕に.....この僕に向かって!システムコマンド、オブジェクトID《エクスキャリバー》をジェネレート!!」

須郷の声は無音の空間に響き渡り、時間と共に消える。

「ゆ、言うことを聞け!!このポンコツがぁ!神の....神の命令だぞ!!」

子供が駄々をこねるように暴れだす須郷。

俺とアスナの目が合う。

「もう少し待っててくれ。........すぐ終わらせるから」

「.......うん」

アスナが頷く。

「システムコマンド!オブジェクトID《エクスキャリバー》をジェネレート!!」

空中が歪み、そこから剣の形をした何かが姿を現す。

「コマンド一つで伝説の武器を召喚か......」

エクスキャリバーが俺の前に今一度姿を現す。エクスキャリバーを須郷に投げる。そして、地面落ちる俺の大剣を拾い上げ、須郷に剣を向ける。

「決着をつけよう。......泥棒の王と鍍金の勇者の!!」

さらに続けてシステムコマンドを唱える。

「システムコマンド、ペイン・アブソーバーをレベル0に」

ペイン・アブ
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