第一話 恐怖の居合ホームランその四
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「例え勝負で勝てばと言ってもな」
「勝てないっちゃね」
「誰が勝てる」
さくらは真顔で言った。
「あの人に」
「運命以前の問題じゃ」
チェリーも出て来た。
「大谷選手は実力が違い過ぎる」
「うち達では無理っちゃね」
「どう考えてもな、しかし」
ここでチェリーはこうも言った。
「億いや京が一勝てれば」
「その時はっちゃ」
「大谷選手に我などが勝てば阪神に入ってくれと頼んでいればな」
その時はというのだ。
「来てくれるであろう」
「そうっちゃ」
「うむ、しかしな」
それでもというのだった。
「やはり勝つのは京の一の確率じゃ」
「そこまで低いっちゃ」
「どう考えてもな」
「しかしゼロじゃねえんだな」
竜之介はそのことを確認した。
「そうなんだな」
「一応はな」
「それならやるしかないだろ」
こう言うのだった。
「もうな」
「そうね、勝ったら阪神に来てくれるのなら」
しのぶも言った。
「やってみましょう」
「じゃあ大谷選手にお願いするっちゃ」
ラムも言った。
「そうするっちゃ」
「それならな」
さくらはきっとした顔になって言った。
「こうした時こそ頼むぞ」
「僕ですか」
「面堂家が頼めばな」
さくらは面堂に言った。
「あちらのチームも頷くな」
「確かに」
面堂も否定しなかった。
「面堂家は世界的に影響力がありますので」
「そうであるな」
「綾小路家も頼めば」
この家もというのだ。
「必ず」
「それならな」
「はい、大谷選手に勝負をお願いします」
「頼むぞ」
「トンちゃんにも話をしてみます」
面堂はこう言ってだった。
実際に綾小路家に行って綾小路飛麿にも話した、すると。
「いいね」
「そうですね」
まずは彼の両親が頷いた。
「ではトンちゃんにお話しましょう」
「飛鳥にもね」
「もう聞いている」
その飛麿が言ってきた。
「俺もそう言われるとな」
「賛成だな」
「若し大谷選手が来てくれるとな」
飛麿は面堂に答えた。
「阪神の優勝は間違いない」
「そうだな」
「だからだ」
そうなるからだというのだ。
「絶対にだ」
「勝ちたいな」
「俺も参加するが」
「飛鳥さんもだな」
「参加させよう」
「その飛鳥ちゃんは何処だ」
あたるもっと言えばクラスの面々も一緒で言ってきた。
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